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不妊治療の超音波検査や卵管造影検査でポリープが見つかることもあります
不妊治療を行う過程の検査で子宮にポリープが見つかることもあります。
ポリープがあることで受精卵の着床が妨げられていると考えられる場合などは、早期の治療が必要となるでしょう。
小さいものであれば、日帰りの手術で切除することもできます。
ポリープが見つかったときは早めに治療して、前向きに不妊治療を進めるようにしましょう。
ポリープが原因で不妊になることもあります
不妊治療の多くは不妊原因を探ることで進みます。
まずは排卵と性行為のタイミングが合っていない可能性を探るために、タイミング法からスタートする場合が多いでしょう。
また不妊となる原因がないかどうかを調べるために、さまざまな不妊検査も始まります。
妊娠は多くの条件が満たされることで成立します。
条件を満たさない原因がないかどうか、たとえば精子が卵管を通過できるか、そもそも排卵が自力でできているかどうかなども検査されます。
卵子と精子が上手に出会って受精することで受精卵となり、子宮内に着床します。
しかし子宮内にポリープや筋腫などのできものがあれば、受精卵の着床をさまたげてしまうでしょう。
子宮は鳥の卵ほどの大きさで、上部の2/3を占める子宮体部とその下に位置して膣につながる子宮頚管に分けられます。
ポリープはそのどちらの部分にもできることがあり、ほとんどが良性ですが稀に悪性のポリープができることもあります。
悪性でなくてもポリープができることで受精卵の着床を妨げて不妊の原因となる可能性があるため、見つかった場合は早期治療が望ましいでしょう。
不妊治療の検査でポリープが見つかることもしばしばあります
ポリープとは粘膜組織が増殖してキノコのような突起になったものです。
数ミリ程度の大きさから4センチほど物までサイズもバラバラで子宮の中にできるポリープの中でも子宮体部にできるものを子宮内膜ポリープ、子宮頚管にできるものを子宮頚管ポリープと呼びます。
子宮内膜ポリープの場合は自覚症状がないことが多く、検診や不妊治療を通じて見つかることも珍しくありません。
子宮頚管ポリープも多くは自覚症状がなく発見されますが、性行為やスポーツの時に出血するなどの症状がみられることもあります。
不妊治療で行う超音波検査は子宮の形や子宮筋腫、子宮ポリープの有無などを調べることができます。
また子宮卵管造影検査でもポリープの有無が確認できるでしょう。
ポリープができる原因ははっきりと解明されていません。
ホルモン分泌の乱れで生じた炎症なども原因と考えられていますが、体質などの個人差もあるでしょう。
ポリープが見つかった場合は、経過観察で様子を見ることもありますが、自然治癒はあまり期待できません。
出血などの症状がないとしてもポリープが不妊の原因と考えられる場合は、手術によって切除が必要になるでしょう。
ポリープは手術で切除することができます
子宮にできたポリープは悪性でなければ、急いで治療する必要はありません。
しかしポリープが不妊原因と考えられる場合は早めに治療しましょう。
ポリープは薬物療法や自然治癒での治療はあまり効果が期待できないため手術で治療するのが一般的です。
手術と言っても腹部に大きくメスを入れるわけではありません。
子宮鏡下手術と言って、子宮頚管を拡げる処置をしてから子宮鏡を入れて、状況を確認しながら電気メスで切除します。
小さい子宮頚管ポリープであれば器具を入れてポリープをひねって取ることも可能です。
また胎盤鉗子を使って、子宮内膜全体をかき出す子宮内膜全面掻爬術というものもあります。
基本的には痛みのないように麻酔などを利用して、施術が行われるため心配はいりません。
状態によっては麻酔をせずに短時間で切除が終わるケースもあるでしょう。
切除されたポリープは悪性の可能性がないかどうかを調べるため検査が行われます。
悪性か良性か染色液をつけて顕微鏡で観察して、異常が発見された場合はがんなどの疑いがあるため、さらに精密な検査を受ける必要もあります。
ポリープが原因で不妊となっていた場合は、手術をすることで妊娠する確率が高まると考えられています。
手術後の性行為の再開は医師の指示に従いましょう。
(まとめ)不妊治療でポリープが見つかることがある?
不妊治療では超音波検査や子宮内造影検査で子宮の形や異常がないかを検査します。
その検査の中でポリープが見つかることもあります。
ポリープの多くは良性ですが、着床を妨げることもあるため切除することもあります。
不妊治療は不妊原因を見つけることが第一歩になります。
さまざまな検査を通じて不妊となる原因を探りますが、子宮にポリープができることで不妊になることがあります。
多くのポリープは良性ですが、良性であっても着床を妨げるため治療が必要になるでしょう。
子宮にできるポリープは、不妊治療の超音波検査や卵管内造影検査で見つかることもあります。
自覚症状がないことも多く、出血などの症状がない場合は経過観察になることもありますが、不妊原因と考えられる場合は切除することもあるでしょう。
ポリープは良性であれば経過観察も可能ですが、不妊原因と考えられる場合は切除がすすめられます。
ポリープの切除は子宮内の環境を見ながら麻酔などを使って行われ、その後はポリープが良性か悪性かも検査されます。