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夜型になると妊娠しにくいと言われるのは自律神経が乱れるためです
夜型の生活が長く続くと自律神経が乱れてしまうので、妊娠しにくいと言われています。
自律神経とは24時間絶え間なく、人間の身体のさまざまな機能をコントロールしてくれる神経のことです。
無意識に呼吸をしたり、心臓が動いたり、胃が食物を消化したりするのは、すべて自律神経の働きによるものです。
夜型の方は体内の活性酸素が増えやすく、この活性酸素は子宮や卵巣の細胞を攻撃することがあるので、妊娠に影響します。
慢性的に寝不足が続いたり、昼夜逆転の生活を送っていたりすると、身体のリズムが狂ってしまい、自律神経を乱す原因となります。
自律神経には交感神経と副交感神経があります
自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、それぞれの役割が違ってきます。
交感神経は心身を活発にし、昼間の時間帯やストレスを強く感じた時に働きます。
反対に副交感神経は心身を回復する神経であり、夜間の時間帯や安静にしている時に働きます。
交感神経はストレスに反応するので、夜型の生活やストレスの多い生活を続けていると交感神経が高ぶり、身体を休めるための副交感神経の働きが低下していきます。
このような状態が続くと下記のような症状が現れ、いわゆる自律神経失調症と呼ばれる疾患を引き起こします。
良質な睡眠には副交感神経の働きが必要ですが、副交感神経の働きが弱いと熟睡することができません。
布団に入ってもなかなか寝つけず、夜中に何度も目が覚めることがあるので眠りが浅く、常に疲労を感じます。
交感神経が優位になることで筋肉に力が入りやすくなり、これが長く続くと肩や首にコリを生じます。
慢性的な筋肉のコリは頭痛やめまいなどの原因となります。
消化・吸収・排泄など胃腸の働きは副交感神経が司どります。
ストレスによって交感神経が優位になると胃腸の働きが低下し、便秘・胃もたれ・胸焼け・胃痛・食欲不振などを招くことがあります。
このように自律神経の乱れは不眠だけでなく、さまざまな不調の原因となっています。
夜型の生活が自律神経失調症を誘発し、自律神経の乱れが不眠を招くという悪循環が起こります。
夜型はホルモンバランスの乱れを招きます
夜型の生活が妊娠しにくいと考えられているのは、妊娠に欠かせないホルモンのバランスが乱れてしまうからです。
規則正しい睡眠がとれていれば、寝ている間に細胞の活性化を助ける成長ホルモンが正常に分泌されます。
成長ホルモンは女性ホルモンの分泌にも影響を与えており、ホルモンバランス全体を整える働きをしています。
ところが夜型の生活が続くと成長ホルモンが正常に分泌されず、ホルモンバランスが崩れて卵子の成長が進みません。
ホルモンの分泌が進むのは午後10時~午前2時と言われているため、この時間帯に就寝できないと不妊の原因を作り出すことになりかねません。
なるべく日付が変わる前に眠ることを心がけ、早寝早起きをするようにしましょう。
次第に正しい生活リズムが身につくようになります。
妊娠しやすくなるために質の良い睡眠をとりましょう
妊娠しやすい身体づくりをするためにも朝型の生活スタイルに切り替え、睡眠の質を高めましょう。
夜型の生活が長い場合、朝型の生活に切り替えるのが難しいことがあります。
いきなり生活リズムを変えようとすると、それ自体がストレスとなるので、変えていけるところから少しずつチャレンジしてみてください。
たとえば寝つきの悪さからつい夜型になってしまうという方が、眠りやすくするために就寝前にお酒を飲まれることがあります。
一見とてもよい方法のように思えますが、この習慣は見直すべきです。
実際はお酒を飲んでも睡眠の質を上げることにはならず、それどころか眠りを浅くし、睡眠の質を低下させてしまうことがあるからです。
また布団に入る直前の食事も眠りを浅くさせてしまうので、控えましょう。
食事をした直後は胃腸の働きが活発になり、身体が休める状態になれません。
遅くとも就寝する2時間前までには食事を済ませ、その後は胃腸を休めることを意識してみましょう。
なかなか夜型の生活から抜けられないのであれば、医師に相談をするのも良い方法です。
カウンセリングを受けて、生活のリズムを整えるためのアドバイスをもらいましょう。
(まとめ)夜型になると妊娠しにくいと言われるのはどうして?
夜型の生活を長く続けていると自律神経の乱れを招き、妊娠しにくくなることが指摘されています。
また慢性的な睡眠不足の方は活性酸素が溜まりやすく、子宮や卵巣が衰える原因となります。
自律神経には心身を活発にする交感神経と、心身を回復する副交感神経があります。
夜型の生活やストレスの多い生活が自律神経失調症を招き、自律神経の乱れが不眠を招くという悪循環が起こります。
夜型の生活が妊娠しにくいと言われる理由は、ホルモンバランスの乱れを招くからです。
きちんと睡眠がとれないと卵子の成長を助けることができず、妊娠力の低下に繋がります。
夜型の生活を改め、妊娠しやすい身体を作るためには、少しずつ朝型の生活に切り替えていくことが大切です。
就寝前の飲酒や食事は避け、深い眠りが得られるようにしましょう。