子どもが欲しいと思いながら、仕事が継続できるか悩む女性は少なくありません。
また年齢によっては不妊治療を受けたり、検討する必要があるでしょう。働く女性が増えるなか、不妊治療と仕事の両立は現代の課題ともいえます。

この記事では不妊治療と仕事の両立が難しい理由や、働きながら不妊治療を無理なく受けるための対処法を解説します。

不妊治療と仕事の両立は難しい?理由と両立のための対処法を解説MV

多くの人が不妊治療と仕事の両立に悩んでいる?

不妊治療を受ける方は増えてきていますが、それにともない仕事との両立に悩む方も増加傾向にあるといいます。

厚生労働省によると、不妊治療をした方のうち約26%が両立が難しく、不妊治療を断念したり、離職または雇用形態を変えたりしているのが現状です。

約4.4組に1組が不妊治療を受けている

国立社会保障・人口問題研究所の「年社会保障・人口問題基本調査」によると、不妊治療・検査を受けた、または現在受けている夫婦は、2021年で全体の22.7%を占めるといいます。これは約4.4組のカップルに1組の割合にのぼります。
このように不妊治療を受ける方は増加傾向にあり、不妊は特別な問題ではなく身近になりつつあるといえるでしょう。

約4人に1人が仕事との両立を諦めている

前述のとおり、多くの方が不妊治療と仕事の両立に悩んでいるのが現状です。令和5年の厚生労働省の調査では、55.3%の方が「両立している(していた)」と回答している一方、「両立できなかった(できない)」方の割合は26.1%、約4人に1人以上にのぼることが明らかになっています。

参考:厚生労働省「不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック

不妊治療と仕事の両立が難しいといわれる原因

具体的にどのような原因で、不妊治療と仕事の両立が困難となるのでしょうか。

通院と仕事の調整が難しい

不妊治療では、多くのケースで月経周期や卵子の状態・成長に合わせて通院することになります。
特に体外受精や顕微授精の場合は、採卵のために周期に合わせた卵巣・卵胞の確認のための検査があり、頻繁に通院が必要になります。

卵子の育ち具合によっては、予定していた採卵日をのちに微調整したり、急にスケジュールを前後したりするケースもあります。また待ち時間を含めると診療時間が長くなり、多くの時間を要する場合もあるのです。

このように、待ち時間や通院時間、急なスケジュール変更などがあり、仕事との調整が難しいと感じる方が多いといえます。

精神的な負荷が大きい

不妊治療は治療期間が長期に及ぶことが多く、度重なる通院や治療でストレスを抱えてしまいがちです。生活や仕事との両立がままならず、周囲に迷惑をかけてしまう、友人や近しい人の妊娠出産を喜べなくなるなど、不妊治療による精神的な負荷が大きいことで、治療を断念する方も少なくないといえます。

不妊治療がつらいときの対処法についてはこちらの記事で解説しています。
> 「不妊治療がつらい、そんな時は?悩みの原因と対処法を解説」を読む

体調や体力の負担が大きい

不妊治療では排卵誘発剤やホルモン補充などの投与で、ときには腹痛・頭痛・めまいなどの体調不良を感じることがあります。複数回にわたる採血や注射、卵巣の腫れ、採卵時の出血なども考えられ、身体に負担もかかります。
そのような副作用が出れば仕事に支障がでることも考えられ、両立が難しいと感じる方も少なくないでしょう。

病院と会社・自宅間の移動が負担

働きながらの不妊治療では、仕事前や仕事後に通院することもあるでしょう。その際に病院・会社・自宅が離れていたら、移動時間だけで時間を要します。
病院・会社・自宅の移動だけで時間と体力を使ってしまい、両立が難しいと感じる方も多いと考えられます。

職場から理解やサポートが得られない

仕事をしながらの不妊治療では、通院や治療のための仕事の日程調整が必須となります。また治療による体調不良もあるでしょう。

しかし不妊治療への理解がなく、急なお休みや体調不良による早退などに、理解やサポートが得られない場合もあるといいます。実際、不妊治療の支援制度を実施している企業は、現在全体の4分の1程度です。不妊治療を受けている方は休みづらい、周りにカミングアウトしづらいなどの悩みを抱えているようです。

不妊治療と仕事を両立させるには?

どうすれば働きながら不妊治療を両立できるのでしょうか。パートナーや家族の協力はもちろん、職場での理解やサポートが必要不可欠といえます。不妊治療と仕事を両立させるための対処法をご紹介します。

会社や職場の制度を調べてみる

まずは自分の職場に支援制度がないか確認してみましょう。支援制度を実施している会社はまだ確かに少ないですが、実は使用者が少ないことで制度自体が周知されていないケースもあるといいます。

就業規則を確認してみたり、人事労務に確認してみるのもよい方法です。時間単位や半日単位の休暇制度やフレックスタイム、テレワークなど、利用できるようになればかなり負担が軽減されます。
支援制度がなかったとしても、上司に相談することで一時的な業務分担の変更や出張の制限など、個別に配慮してもらえることも考えられます。

周囲に知られたくない、という方は事前に共有する範囲(部署や上司など)を人事労務の担当者にひとこと伝えておくとよいでしょう。

不妊治療連絡カードを活用する

不妊治療連絡カードとは、不妊治療中であることを伝えたり、支援制度を利用したりする際のコミュニケーションツールとして、厚生労働省が作成した連絡カードのことです。

この連絡カードに不妊クリニックの担当医から、治療の実施予定日、配所が必要な事項などを記入してもらいます。そのカードを会社に提出することで、会社と労働者のコミュニケーションが円滑になり、職場での配慮やサポートが受けられやすくなるツールとして役立ちます。

仕事に影響が少ないクリニックに相談する

仕事との両立には、通院しやすいクリニック選びが重要です。
病院によっては土日でも受診が可能なところもあれば、仕事帰りに立ち寄れる夜間診療を受け付ける病院もあります。できるだけ職場から近い場所を選べば、仕事の合間を見つけて通院したり、仕事を早めに切り上げて受診することもできるでしょう。

また、状況や事情によって適切な治療法を提案できる医師であることが望ましいといえます。治療法によっては通院回数が少なくて済む方法もあるからです。

六本木レディースクリニックは、六本木駅から徒歩約2分と通いやすく、平日夜間診療、休日診療にも対応が可能です。働きながら不妊治療を無理なく続けられるように、患者さまの負担を少しでも軽減できるように努めています。

働き方を変えることも検討する

フルタイムで仕事を続けながら不妊治療を受けるのが困難だと感じたら、働き方を変えることもひとつの対処法です。時短勤務や一時的にパート勤務に変更してもらう、業務分担の変更をお願いしてみるなどで、負担を軽減できることもあります。
テレワーク、フレックスタイム制の働き方が可能であれば、かなり通院や移動の時間の負担が減るといえます。

仕事と治療の両立でお悩みなら六本木レディースクリニックへ

不妊治療と仕事の両立に悩む方は増加傾向にあります。不妊治療の通院や待ち時間の多さ、精神的・身体的負担など、周囲や職場の理解やサポートなしで仕事との両立は難しいでしょう。

六本木レディースクリニックでは、少しでも不妊治療の負担を軽減するために、平日の夜間診療と土日祝の休日診療をおこなっています。お身体の状態だけでなく、一人ひとりの環境や事情を配慮した、オーダーメイド治療をご提案します。仕事と治療の両立でお悩みの方は、ぜひ当院へご相談ください。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産科婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
お問い合わせ 0120-853-999
院長 小松保則医師