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不妊治療は確定申告でお金が返ってくる可能性が高いです
不妊治療は医療費控除の適用となっているため、要件を満たしていればお金が返ってきます。
医療費控除では、不妊治療に必要な治療費や、人工授精の費用が適用となっているためです。
サラリーマンの方で医療費控除を適用させたいなら、確定申告の時期に自分で手続きしましょう。
医療費控除は年間10万円以上払っていることがひとつの目安となります。
不妊治療でこれ以上の費用がかかっていれば、確定申告するとお金が返ってくる可能性があるでしょう。
年間10万円以下でも、うけられる場合があります
医療費控除の目安は年間の医療費総額10万円以上が目安のため、10万円以上かかっていないと、受けられないと思っている方もいるようです。
実は総所得が200万円未満の場合は、総所得の5%を超える金額なら、医療費控除の適用となります。
医療費控除を受けるのは家族の誰でもいいため、不妊治療の費用が年間10万円以下の年は、所得が少ない人で申告すると受けられる可能性があるでしょう。
所得とは必要経費を引いた金額のことで、正社員やパートとして働いている場合は、給与控除を引いて考えます。
給与収入が180万円以下の場合は収入の40%で考えますが、65万円未満なら一律65万円です。
180万円以上の場合はそれぞれの給与収入によって、給与所得控除額が変わってきます。
たとえば夫に給与収入500万円あれば、給与所得控除が154万円となり、所得は346万円のため、年間医療費が9万円の場合は使うことができません。
一方で妻の給与収入が130万円だった場合、給与所得控除65万円を引くこととなり、所得は65万円です。
65万円の5%とは3.25万円でこの金額以上医療費がかかっていれば、医療費控除の適用となります。
年間の不妊治療費が少ない年は、収入が少ない人が確定申告をすることで医療費控除が受けらます。
10万円以上だけではないため計算してみましょう。
控除の効果は税金を多く払っている人ほど大きいです
年間の医療費が10万円以上かかった年は、家族の中で税金を多く支払っている人が確定申告をするようにしましょう。
医療費控除は申請した費用がすべて返ってくるのではなく、支払った所得税や住民税が還付される仕組みだからです。
もともと非課税の人が申告しても意味がなく、税金の額が少なければ全額還付されなくなります。
家族の誰が医療費控除を使うとお得になるかは、毎年もらう源泉徴収票を見るとわかります。
源泉徴収税額と書かれている欄は、所得税の金額です。
そのため、所得税の還付はこの金額が限度となります。
税金を多く支払っている人が医療費控除を受けると、そのほかの税金にも影響が出てきます。
医療費控除が受けられる金額だけ所得が減ることとなり、翌年の住民税も減額されるため見逃すことはできません。
さらに注目したいのが、健康保険の高額療養費の所得区分も変更される可能性があります。
子供が生まれて保育園に入れるつもりなら、保育料にも影響が出てくるのです。
確定申告で医療費控除を受けようと思うと、領収書を集めて書類を作成し、交通費を割り出すなど面倒な作業は必要となります。
それでも税金が安くなると考えれば、確定申告をしておくことは家計の助けとなるでしょう。
保険が利かない医療費も対象にできます
医療費控除の対象となるのは、不妊治療の費用だけでなく、保険が利く治療費や薬局で支払った薬代、保険が利かない治療費など幅広い治療費が適用となります。
受けられるかの違いは、治療が目的であることだけで、保険が適用されるかは関係がありません。
歯の矯正治療も治療が必要とされたものは、治療費に保険が利かなくても、医療費控除の対象となります。
美容目的での歯の矯正は対象外ですが、歯並びが悪いことで他の歯に影響を及ぼす場合や、健康上必要な治療だと認められれば適用範囲です。
眼の治療も視力回復を目的としたレーシックは、医療費控除の対象となります。
メガネやコンタクトレンズの場合は視力回復を目的としておらず、適用外のため注意が必要です。
薬局や薬店で風邪の治療のために風邪薬を購入した場合や、腰痛治療のためのシップ薬の購入も、医療費控除が受けられます。
お店で買った薬に対し領収書やレシートが発行されますから、無くさないように取っておきましょう。
病院に行くまでの交通費も、医療費控除が受けられます。
公共交通機関を乗った場合はレシートが発行されませんが、交通費を計算して含めることは可能です。
タクシーに乗った場合は領収書を発行してもらってください。
車で通院した場合は、ガソリン代や駐車場代は適用外となります。
(まとめ)不妊治療にかかったお金は確定申告で返ってくる?
不妊治療の治療費や人工授精の費用は、医療費控除の適用となっています。
年間10万円以上の治療費がかかっている場合は、確定申告をすることでお金が返ってくる可能性があるでしょう。
医療費控除は年間の医療費が10万円以上かかった年だけ受けられるわけではありません。
年収が少ない方で計算すれば、収入の5%の金額で受けられるようになります。
かかった不妊治療の費用が少ない年は、年収が少ない家族が申告するようにしましょう。
不妊治療で医療費控除を受ける場合は、年間10万円以上の治療費の場合に、税金を多く支払っている人が申請することで得します。
医療費控除が受けられれば、すでに支払った所得税や住民税が還付される仕組みです。
医療費控除は不妊治療費以外にも適用となるものがあるため、確認しておきましょう。
治療が必要な歯の矯正や、レーシック手術も適応となります。
交通費も医療費控除の対象のため、忘れず含めるようにしましょう。