冷えは身体に良くありませんが温めれば不妊が必ず改善されるとは言い切れません


妊娠を考える女性にとって身体の冷えは、決してよいことではありませんが、身体を温めれば不妊の原因が解消されるとは限りません。

不妊を引き起こしている原因は体質的なものもありますが、なんらかの病気が隠されている場合もあり、専門的な検査や治療を受ける必要があります。

まずは不妊治療を行うクリニックを予約し、カウンセリングを経てどのような検査や治療をするのか説明を受けましょう。

なかなか妊娠に至らない原因は女性側だけでなく、男性側に存在することも十分に考えられます。
できる限り夫婦そろって来院し、ともに説明を受けた方が不妊治療への理解も深まり、スムーズに治療を始めることができるでしょう。

身体の温めが不妊の改善になると言われるのは子宮の冷えが不妊を招くという説によるものです

昔から「冷えは万病のもと」と言われるように、健康になるには身体の温めが先決だというイメージがあります。

たしかに冷えはさまざまな不調を招くことがありますが、身体を温めさえすれば不妊を含めたすべての不調が改善されるわけではありません。

とくに不妊に関しては、子宮の冷えが不妊を招いているという話が知られています。
人間は恒温動物であり、暑い時には発汗で体温を下げ、寒い時には筋肉を震わせて熱を生み出し、体温を上げる機能を備えています。

手や足の先が冷たくなることで身体の冷えを感じる人が多いですが、手足の冷えは熱を逃がさないようにするための身体の働きです。

指先が冷えてツラいと感じる時でも、実は身体の中心は37℃前後に保たれています。
仮に身体の中心が冷えて35℃まで体温が下がった場合は、凍死する危険性が出てきます。

しかし日常生活で極寒の環境に身を置くことは考えづらく、そのような状況になることはまずないと言ってよいでしょう。

不妊の原因が子宮の冷えにあると言われることがありますが、子宮は身体の中心に存在しています。
さらに子宮は骨盤の中という体温が安定しやすい場所にあるため、専門家の間では子宮が冷えるような状況は起こりにくいと考えられているのです。

普段の平熱が35℃台の人でも、身体の奥の温度は37℃台に保たれていると言います。
手足が冷えても子宮の温度が高いのは胎内の赤ちゃんを守るためであり、皮膚体温と深部体温は別のものだからです。

女性の6割近くが身体の冷えを感じています


女性の60%以上、男性の40%以上が冷えを自覚しているというデータがあります。

身体の冷えは気温の下がる冬だけに起こるものではなく、冷え性の人の多くが季節を問わず冷えに悩んでいるのです。
冷え性のタイプにはさまざまなものがあります。

消化器官の冷え

腸などの消化器官が冷えると、腸にガスがたまって腹部の膨満感を覚えることがあります。30代以上の人に多いと言われているのです。

下半身の冷え

足先は冷たいのに、手先は温かいというタイプです。
冷え性の中でもっとも多い症状だとされています。

末端の冷え

手や足の先が冷えるというもので、とくに若い女性に多いでしょう。
食事の量や運動量の減少が原因だと考えられています。

全身の冷え

基礎代謝の低下やストレスなどによって、全身が冷えてしまう症状です。
冷え性の中では珍しいケースだとされています。

不妊治療専門のクリニックで検査と治療を受けましょう

身体の温め方については諸説あり、温め過ぎはかえって良くないという指摘もあります。
不妊を克服するために大切なのは、信頼できるクリニックで適切な検査と不妊治療を受けることです。

不妊と身体の温めに関する情報は溢れており、自分だけではどの情報が正しいのか判断するのが難しいです。
実績があるクリニックでまずはカウンセリングを受け、納得のいく検査と不妊治療を受けるようにしましょう。

不妊になる原因は数多くあり、どのような検査を受けるべきか、どのような治療から始めた方がよいのかは人によって違ってきます。
現在の年齢や体質などによって、その人に合った治療法を選択するのが不妊治療専門のクリニックです。

不妊治療を考えているのであれば、なるべく早い時期にカウンセリングを受けましょう。

(まとめ)身体を温めれば不妊は改善される?

1.冷えは身体に良くありませんが温めれば不妊が必ず改善されるとは言い切れません

冷えは妊娠を望む女性にとって決してよいものではありませんが、身体を温めたからといって妊娠する確率が上がるとは限りません。

不妊に至る理由はいくつもあるため、身体の温めだけで解決するとは考えにくいです。

2.身体の温めが不妊の改善になると言われるのは子宮の冷えが不妊を招くという説によるものです

専門家の間では、指先の冷えが子宮の冷えに直結するとは限らないと言われています。

子宮の温度が保たれるのは赤ちゃんを守るための機能であり、子宮そのものが冷える状況は日常的に起こりにくいとされているのです。

3.女性の6割近くが身体の冷えを感じています

冷え性といってもさまざまなタイプがあり、手足の先だけ冷える末端型や全身が冷える全身型などがあります。

自分がどのタイプの冷え性なのかを知り、効率のよい温め方について考えてみましょう。

4.不妊治療専門のクリニックで検査と治療を受けましょう

適切な身体の温め方、不妊と温めの関係性については諸説あり、患者さん個人で情報を判断するのは難しい一面があります。

信頼できるクリニックを受診し、自分に合った検査と不妊治療を受けるようにしましょう。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産科婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
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院長 小松保則医師