東京都では「東京都特定不妊治療費」という助成金があります


特定不妊治療では医療費が高額になるため、家計への負担も大きくなります。
そのため、東京都では条件を満たしている方に対して助成を行っています。
治療ステージにより助成金は異なり、場合によっては男性の不妊治療も対象になるなどメリットも多いです。

また、区市町村によっては別で助成をしていることもあり、併用することも可能です。
助成金は各自治体で異なるため、申請前に確認しておきましょう。

助成対象となる特定不妊治療は2つです

東京都では特定不妊治療に対して、医療費の助成を行っています。
対象となる治療は、体外受精または顕微授精のみであり、治療1回につき助成を受けることが可能です。
助成額については治療ステージによって異なります。
また、初回の場合は助成額が拡大されていることも特徴的です。

治療ステージはA~Hの8つに分類されています。
採卵ができた場合には、助成金の申請が可能です。
体外受精を受けても出産に至らなかった場合も同様です。

特定不妊治療で行われる精巣内精子生検採取法なども助成の対象になります。
条件としては医療保険が適用されないものであり、手術代と精子凍結料が助成対象費用です。
また、指定医療機関または指定医療機関から紹介を受けた医療機関で手術を受けることも条件に指定されています。
妻の助成上限回数の範囲内で申請できるのでおさえておきましょう。

特定不妊治療では助成回数の上限が決まっています。
治療開始日時点で妻の年齢が39歳までの夫婦では6回、40歳以上の夫婦では3回までが上限となります。
この回数には過去の助成も含まれるため、他の自治体で助成を受けたことがある夫婦はその分を引いたものが上限となります。

助成を受けるための条件があります


東京都特定不妊治療費の助成を受けるためには条件を満たすことが必要です。
対象者とその要件は下記の通りです。

・申請日の時点で東京都内に住所がある
・夫婦は法律上の婚姻をしている
・妊娠をするには特定不妊治療が必要と医師が判断した
・特定不妊治療を指定医療機関で受けた
・申請日の前年の所得額が夫婦合算で730万円未満

これらの要件をすべて満たすことが必要です。
夫婦のどちらかが都外に住んでいる場合は、所得額が多い方が都内に住んでいれば申請できます。

条件に含まれている指定医療機関については、東京都福祉保健局のHPで確認することができます。
不妊治療を受ける前には病院が指定医療機関に該当するか確認しておくことがおすすめです。
また、都外の医療機関でもその道府県・指定都市・中核市から指定されているものは対象になります。

所得額の計算方法も定められているので確認しておきましょう。
収入金額から必要経費を引いた金額から社会保険料相当額と諸控除を引いたものが所得額です。
諸控除には雑損所得や医療費控除、障碍者控除、勤労学生控除などがあり、確定申告や源泉徴収票などで確認ができるもののみです。

申請期限には注意が必要です

助成を受けるためには期限内の申請が必要です。
申請期限を過ぎてしまうと申請ができず助成金も貰えないため注意しましょう。
助成対象となる特定不妊治療の終了日の属する年度末が申請期限であり、消印有効となります。

しかし、この申請期限には特例があり、条件を満たしている方は4月1日から6月30日まで申請が可能になります。
これは1月から3月の間に特定不妊治療が終了した場合、申請書類の提出が難しいことがあるためです。
特例の期間内に申請した場合は翌年度分の助成対象となることもあわせておさえておきましょう。

また、都とは別に区市町村が助成事業を行っていることがあります。
両方の助成を受けることでさらに負担を減らせるため、積極的に利用していきましょう。

例えば、港区では30万円を限度に特定不妊治療費の助成を行っています。
そのほかの地区では金額が変わってくるため、住んでいる各自治体のサイトを確認してみましょう。
助成金に関しても年度によって概要が変更されることがあるため、利用前には調べておくと安心です。

詳しくは下記サイトで確認、申請書のダウンロードができます

・東京都福祉保険局(外部サイト)
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/kosodate/josei/funin/top.html

※その他の都道府県の助成制度に関しては各自治体のサイトをご確認ください。

(まとめ)不妊治療費に対する助成金てどんなもの?

1.東京都では「東京都特定不妊治療費」という助成金があります

東京都特定不妊治療費を受給することで負担を抑えながら治療を続けることができます。
また、都だけでなく区市町村の助成と併用することも可能です。
申請を受けるためには条件を満たすことが必要なため、事前に確認しておくことが大切です。

2.助成対象となる特定不妊治療は2つです

助成を受けることができる特定不妊治療は体外受精と顕微授精のみとなります。
また、助成金は治療ステージにより異なる、助成の上限回数は年齢によって決まる、などが特徴です。

3.助成を受けるための条件があります

東京都特定不妊治療費を受けるためには、住所や所得額の要件を満たすことが必要になります。
所得額の計算方法も決まっているため、事前に確認しておくことが求められます。

4.申請期限には注意が必要です

申請期限を過ぎてしまった場合でも、治療終了日によっては特例が認められることがあります。
また、住んでいる区市町村が都とは別に不妊治療に対して助成を行っている場合もあるので、一度確認しておくようにしましょう。

詳しくは下記サイトで確認、申請書のダウンロードができます

・東京都福祉保険局(外部サイト)
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/kosodate/josei/funin/top.html

※その他の都道府県の助成制度に関しては各自治体のサイトをご確認ください。