目次
卵子に染色体異常がある場合、受精して胚分割が進んでも成長が止まってしまいます
卵子に染色体異常が起こる可能性は加齢とともに上がるため、心配な時は早めに不妊治療の専門クリニックを受診しましょう。染色体異常があるとなぜ成長が止まるかというと、成長の過程で行われる減数分裂がスムーズに進まないためです。
また、卵子の老化を加速させないためには、毎日の食事で糖質の取りすぎを避けてタンパク質を十分取り、脂肪も適度に取れるような内容を心がけることです。
染色体異常の卵子が多いと妊娠しにくくなります
卵子に染色体異常があると、受精できなかったり受精しても胚の成長が続かず止まったりして、出産に至らなくなってしまいます。残念ながら染色体異常そのものを治療で改善することはできないため、妊娠しやすくするには染色体異常のない正常な卵子が多い状態が必要です。
卵子をつくるもとになる原子卵胞は、生まれた時からすでに身体にあり、二次性徴を迎えて排卵を行うようになってから卵子がつくられます。そのため年齢を重ねると同時に原子卵胞も老化していくのです。
しかし見た目のようにしわやシミが増えるわけではありませんが、染色体異常のある卵子が増えてきます。
原子卵胞から卵子になるまでには、減数分裂という2つで1対の46本の染色体が半分ずつに分かれる工程を繰り返します。
この時きれいに2つに分かれられず、差ができると染色体異常となり、受精してもその後の胚分割が正常に行えなくなるのです。これは老化した卵子ほど起きやすいことで、染色体異常の発生は年齢と関係しています。
卵子の染色体異常が心配なら早めに専門クリニックで相談しましょう
もし流産を繰り返す場合には早めに不妊治療専門のクリニックで相談しましょう。不妊治療を続けていてもなかなか妊娠しない時は、体外受精のような1つ先のステップへ進む方法もあります。
年齢を重ねるにつれて卵子の染色体異常の確率は高くなり、詳しく言えば36歳以降はそれ以前よりもぐっと高くなるのです。そのため、不妊治療のスタートは年齢を重ねる前、早めがおすすめです。
しかしクリニックで検査を受ければ、染色体異常以外のことでわかるものがあります。その内容が改善され妊娠の確率が上がる人もいるため、基本的な検査をまず受けましょう。
検査内容は排卵があるか、卵管は通りっているかなどで、生理周期に合わせて行います。
卵子の染色体異常ばかりが不妊の原因ではないため、男性も一緒に受診して検査を受けましょう。
そして精液に精子がいて動いているかをチェックしますが、その精子がいないもしくは少ない、いても運動率が低い場合には男性側にも不妊の原因があることになります。
少しでも卵子の老化を防ぐ生活をしましょう
年齢を重ねるにつれて身体全体とともに卵子をつくる細胞も老化しますが、老化を加速させない生活習慣に改善する方法があります。できるだけ早く不妊治療をスタートさせるとともに、毎日の食事の取り方を見直してみましょう。
炭水化物などに含まれる糖質は、取りすぎるとタンパク質を結びつき糖化してしまいます。すると身体をつくるはずのタンパク質が変質し、卵子をつくっている成分もタンパク質であることから、糖化することになるのです。
そして糖化は老化とも言えるため、糖質をたくさん取る生活を続けていると卵子の老化が加速し染色体異常の可能性も上がります。
糖質は脳のエネルギー源として必要なので多少は取りますが、それよりもタンパク質を十分取り、卵子の老化を早めないようにしましょう。
また脂肪の取りすぎはドロドロの血液や肥満を招くと避けられがちですが、適度に脂肪を取っていた方が妊娠した人は多いと言われています。そのためタンパク質と合わせて脂肪も取り、糖質は控えめにする食事内容に改善しましょう。
(まとめ)卵子に染色体異常があるとどうなるの?
染色体異常の起きる卵子の割合は年齢とともに上昇します。そのため妊娠の可能性を考えれば早めの不妊治療スタートがおすすめです。
また卵子の老化をゆるやかにするには、糖質を控えてタンパク質と脂肪をきちんと取る食事にしましょう。
染色体異常のある卵子は、受精できても途中で成長が止まる可能性が高くなります。卵子をつくる細胞は生まれた時から持っているため、年齢とともに老化し染色体異常の起きる可能性も上がるのです。
卵子の染色体異常からの不妊が心配な時は早めに専門クリニックで相談しましょう。年齢を重ねると卵子の老化は進み染色体異常も増えやすいので早めがおすすめです。
また男性側にも原因がある時もあるので、男性も一緒に受診しましょう。
食事で糖質を取りすぎると、タンパク質と結びついて糖化を起こし、老化のもとになってしまいます。そのため糖質は控えめにしてタンパク質を十分取り、脂肪は控えすぎず適度に取るメニューを心がけましょう。