風邪薬と葉酸の相性から、妊婦は医師に相談してからにしましょう


妊娠中で風邪を引いてしまった時、お腹の赤ちゃんへの影響を考えるとうかつに薬を飲むことができません。またたとえ病院で処方された風邪薬であっても、葉酸などもともと飲んでいるサプリメントがある場合は相性が良くない場合があります。

妊婦の場合は必ず、病院に服用してもいいか、服用予定の薬やサプリメントすべてについて確認しましょう。

葉酸は風邪の予防にも役立つと言われています

葉酸は妊婦にとって必要不可欠な栄養素であり、サプリメント等で摂取している人も多いことでしょう。葉酸は血液を作ったり、赤ちゃんの先天異常が起きるリスクを下げてくれたりする点で、妊娠中に大きく役立つと言われる栄養素です。

一方これらの主要な働きのほかにも、葉酸は免疫機能にも貢献すると言われているため、適度な摂取は風邪の予防として役立つでしょう。葉酸が特別風邪によいというわけではありませんが、葉酸はビタミンB群に属するため、他のビタミンB群と一緒に摂取することで、お互いの働きを高めると言われています。

まんべんなく摂取することで健康な体を維持しましょう。

葉酸の過剰摂取で風邪の症状が出ることがあります

1つ、注意しなければならないのは、サプリメントで葉酸を普段から摂取している場合です。葉酸は、過剰摂取すると過剰症として発熱やじんましんなどの症状を引き起こすことがあります。

そのため熱っぽいから風邪かもしれない、葉酸で免疫力を高めよう、などと考えると、実は逆効果になってしまうこともあるのです。

葉酸の摂取量の上限は、1日に900µg~1000µgと言われています。サプリメントをあれもこれも飲んでいたり、忘れた分をまとめ飲みしたりするとあっさり超えてしまうことがあるため、注意しましょう。

過剰摂取すると赤ちゃんに影響が出る可能性もあります。あくまで過不足がないラインを守りましょう。

薬の飲み合わせによって、効果が阻害される場合があります


妊娠中に風邪を引いてしまった場合、家に市販の飲み慣れている薬があれば、それに頼りたくなってしまうかもしれません。また病院に行って風邪をうつしたり、うつされたりしてしまう可能性を心配する場合もあるでしょう。

しかしこのような時でも妊娠中に自己判断で薬の服用を行うのは禁物です。薬の成分によっては、葉酸をはじめサプリメントに含まれる栄養素と作用し合い、効果を打ち消してしまったり、意図せぬ効果を生んでしまったりする可能性もあります。

たとえば風邪薬ではありませんが、葉酸は抗てんかん薬との相性が良くないことが知られています。また妊娠中は普段と体質が変わっていたり、免疫力が落ちていたりして、日頃大丈夫なものでも影響を受けてしまう可能性もあります。

くれぐれも安易な使用は控えることが大切です。妊娠期間や本人の体調、日頃から飲んでいるサプリメントや薬によって、妊娠中は慎重な判断をする必要があるでしょう。

お腹の赤ちゃんを守るためにも、些細なことであっても医師に相談してから決めましょう。

風邪を引いても大事にならないよう、体調管理をしましょう

薬を飲む以外に、妊娠中の風邪にどう対処したらよいのか悩む人もいるかもしれません。妊娠中に風邪を引いてしまった場合は、基本的には平常時と同じように、安静にしてゆっくり休むことが一番大切です。

暖かい格好をして、消化によいものを食べるようにしましょう。またもし症状が悪化してしまっている場合は、早めに医師に頼ることも大切です。

そしてそもそも風邪を引かないような環境を整えることが重要となります。風邪を引いてしまったら原因を考え、今後再び風邪を引かないように対策しましょう。

人混みに出かけて風邪をもらってしまったのなら、出かける時は健康なときでもマスクをしたり、うがいを念入りにしたり、あるいはそもそも人混みに行かないという判断もときには必要でしょう。体の冷えを感じていたのであれば、体そのものはもちろん部屋の暖房や湿度、お風呂の入り方や食べ物などにも気を使いましょう。

日頃の何気ない習慣が、風邪を身近なものにしてしまっている可能性もあります。お腹の赤ちゃんの健康を気遣うためにも、体調管理を念入りにしていきましょう。

(まとめ)妊婦が風邪を引いた時、葉酸を摂取してもいい?

1.風邪薬と葉酸の相性から、妊婦は医師に相談してからにしましょう

妊婦の場合はうかつに薬を飲むのは避けるべきです。薬と葉酸の相性が悪い場合も考えられます。

サプリメントを摂取しつつ薬を飲みたい場合など、必ず病院へ相談してから飲むかどうか決めましょう。

2.葉酸は風邪の予防にも役立つと言われています

葉酸は造血作用のほかに免疫力に関する効果もあると言われています。他のビタミンB群とあわせて効果を高めつつ、摂取するのがよいでしょう。

なお葉酸を過剰摂取しているとまれに発熱などが起こるため、風邪と間違わないよう注意が必要です。

3.薬の飲み合わせによって、効果が阻害される場合があります

葉酸など各種のサプリメントに含まれる栄養素は、他の薬と同時に摂取することで、相手の効果を弱めたり、逆に強めてしまったりする可能性もあります。また妊娠中は体質の変化や免疫力の低下もあるため、くれぐれも服用は慎重にしましょう。

4.風邪を引いても大事にならないよう、体調管理をしましょう

妊婦で風邪を引いてしまった場合は、薬以外に関しての対応は通常時と変わりません。安静にして栄養のあるものを食べ、よく休みましょう。

またなぜ風邪を引いてしまったのかを考え、生活環境を見直していくのも大切です。


仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産科婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師