妊活・妊娠中に葉酸を摂る理由は?いつから飲む?不足のリスクと摂り方も解説MV

妊婦の積極的な摂取が推奨される「葉酸」は、そもそもなぜ必要なのでしょうか。
この記事では、妊活や妊娠中の方に向けて葉酸の効果や摂取する期間、不足によって懸念されるリスク、効率的な摂取方法などを解説します。

妊娠に葉酸が必要なのはなぜ?関係性と効果

妊婦に葉酸が必要な理由として最初に挙げられるのは、「胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減できるから」です。
特に妊娠初期(妊娠6周目まで)は、赤ちゃんの神経管が形成される大事な期間です。葉酸を適切に摂取することで、神経管閉鎖障害となる可能性を減少できるとされています。

他にも葉酸は胎児の細胞分裂を助ける働きがあり、また妊婦の血液を作る補助の役割も果たします。胎児は幾度となく細胞分裂を繰り返し、人間として形作られ生まれてきます。ここで栄養が不足していると、先天異常を起こしたり、低体重で生まれてくる可能性があるため、妊婦にとって葉酸は欠かせない栄養素のひとつです。

不妊治療や体外受精でも葉酸を摂取すべき?

不妊治療や体外受精の際にも葉酸の摂取が推奨されています。血中の葉酸濃度が高いほど、体外受精や顕微授精の成功率が高まるという研究データもあるといいます。

葉酸はDNAの合成に関与し、細胞の再生を促進する効果があります。さらに子宮内膜を強化し着床しやすい環境を整え、男性が摂取した場合は精子の形成を助ける効果が期待されています。体外受精中に葉酸が不足すると、免疫機能や消化機能に影響を与える恐れがあるため、十分な摂取が重要です。

妊娠初期に葉酸を飲まないとどんなリスクがある?

妊娠初期に葉酸不足になると、神経管閉鎖障害を引き起こすリスクが増加してしまいます。葉酸が足りないことで十分な血液が作られず、赤ちゃんに栄養を送ることが難しくなり、流産リスクや低体重になるリスク増加も考えられます。
このようなリスクを減少させるために、葉酸の摂取が推奨されます。

葉酸と流産の関係については、こちらの記事でも解説しています。
> 「葉酸は妊婦の流産と関係があるの?」を読む

妊婦に必要な葉酸の量とは?

妊婦に必要な葉酸の摂取量は、1日440μg程度です。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、成人の推定平均必要量は200μg程度。これに加えて妊婦の場合は、サプリメントなど、通常の食事以外に含まれる葉酸(狭義の葉酸)、+240μgの摂取が理想的といわれています。

ただし妊娠初期(6周目まで)の女性は、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを避けるために、平均必要量+400μgの葉酸摂取が望ましいとされています。

参考:「日本人の食事摂取基準(2020年版)

葉酸の摂取量の詳細はこちらの記事でも解説しています。
> 「葉酸の摂取量ってどのくらい?」を読む

葉酸は摂りすぎても大丈夫?

葉酸摂取量の上限は、1日あたり1,000μgと定められてます。
食事から摂る葉酸に関しては、過剰摂取になることはほぼないため、上限量などは設定されていません。サプリメントと比べると生体利用率が低く、さらに必要以上に摂取したとしても尿として排出されるからです。

しかし葉酸サプリメントの場合は、過剰摂取しやすく健康被害を引き起こす可能性があります。たくさん摂れば摂るほどよいというわけではないため、1日の摂取基準の目安を守るようにしましょう。

葉酸の過剰摂取についてはこちらの記事でも解説しています。
> 「妊婦が葉酸を過剰摂取するとどうなるの?」を読む

いつからいつまで葉酸を摂取すればいい?

妊娠前から妊娠中、そして出産後の授乳期間まで葉酸の摂取が推奨されています。少なくとも、妊娠の1ヵ月以上前からの積極的な摂取が薦められています。しかしいつ妊娠するか予想は困難なため、妊活中や不妊治療中から葉酸を摂るようにするとよいでしょう。

時期によって、葉酸の必要摂取量(食事性葉酸+狭義の葉酸)の目安は以下のように異なります。

  • 妊娠前(妊活中)及び妊娠初期:640μg(240+400)
  • 妊娠中期〜後期:480μg(240+240)
  • 授乳期間:340μg(240+100)

なお、葉酸はリスク減少の効果がありますが必要量を必ず摂取しなければならないというわけではありません。つわりや体調不良でサプリメントが飲めない方もいるでしょう。
赤ちゃんのためにできることのひとつとして、無理のない範囲で取り入れてみてください。

葉酸の摂取期間については、下記の各記事で解説しています。
> 「葉酸はいつから必要になるの?」を読む

出産後も葉酸を摂取すべき?

葉酸には造血作用があり、血液を作る働きを助けてくれます。母乳は母親の血液から作られるため、産後の授乳期間も葉酸の定期的な摂取が推奨されるのです。
それだけでなく、ホルモンバランスを整えたり、産後の回復のサポートをする役割も果たします。

産後に必要な摂取量は妊娠中よりも少なくなりますが、普段の食事から継続的に葉酸を摂るように心がけましょう。

出産後の葉酸の摂取については、こちらの記事で解説しています。
> 「葉酸は出産後も飲むべきなの?」を読む

葉酸はどうやって摂ればいい?おすすめの摂り方

成人の葉酸推奨摂取量の240μgに対して、妊娠中の推奨摂取量は480μgと倍になります。さらに妊活中の女性や妊娠初期では640μgです。

妊娠を目指す方や、妊娠中の方は、普段から葉酸が豊富な食事を心がける必要があるでしょう。おすすめの葉酸の摂り方をご紹介します。

葉酸を多く含む食べ物は?

葉酸は主に野菜や藻類などに多く含まれます。葉酸は熱に弱いため、調理過程で成分が減少してしまうといわれています。生のまま摂取したり、加熱時間を抑えるなど工夫するとよいでしょう。
特に葉酸が豊富な食品を以下の表にまとめました。

食品名と目安量 葉酸量
焼きのり 100g (1枚:2g) 1,900μg
鶏レバー 100g 1,300μg
牛レバー 100g 1,000μg
ブロッコリー(焼)(1株:250g) 450μg
乾燥わかめ 100g(1人分:2g) 440μg
なばな・菜の花(生)(1茎:20g) 340μg
ほうれん草(生)(1株:20g) 210μg
きな粉(大さじ1:6g) 220μg
納豆(1パック:30〜50g) 120μg

レバー類は豊富な葉酸を含みますが、過剰摂取すると胎児の奇形リスクを高める可能性があるビタミンAも含まれます。レバーの摂取量は、1日1切れほどに控えるのが無難です。

葉酸はサプリメントで摂取してもいい?

普段の食事に加え、サプリメントなどを併用して葉酸を摂取することが推奨されています。普段の食事だけでは、妊婦の必要摂取量を補うことが難しいからです。

ただし、サプリメント選びは慎重におこないましょう。葉酸の含有量や添加物の使用の有無はメーカーによってさまざまです。なるべく添加物は少量で、天然由来の成分を使用したものがよいでしょう。
また、サプリメントは気軽に摂取しやすい一方で過剰摂取にも注意しなければなりません。記載されている目安量や上限量を守り、効率よく葉酸を摂取しましょう。

妊娠と葉酸に関するよくある質問

Q. 葉酸は着床のしやすさにも影響する?

葉酸は子宮内膜の細胞分裂を助け、着床しやすい環境づくりに寄与するとされています。着床率を上げる直接的な効果はありませんが、妊活中や不妊治療中に積極的に葉酸を摂ることが推奨されます。

詳細はこちらの記事でも解説しています。
> 「葉酸を摂取すると着床しやすいって本当?」を読む

Q. 葉酸は貧血や月経の悩みにも効果がある?

葉酸は造血作用やホルモンバランスを整える作用があります。そのため、貧血の予防やPMS・月経痛の緩和が期待できるとされています。

詳細はこちらの記事でも解説しています。
> 「妊婦の貧血には葉酸が関係しているの?」を読む
> 「葉酸は月経の悩みにも効果が期待できるの?」を読む

Q. 葉酸はつわりにも効果がある?

葉酸にはつわりを抑える効果はありません。ただし、葉酸サプリメントなどに含まれる成分の複合的な影響で、つわりが緩和する可能性はあります。

詳細はこちらの記事でも解説しています。
> 「葉酸でつわりが抑えられるって本当なの?」を読む

Q. 葉酸を飲む時間は自由でいい?

葉酸サプリメントを飲むべき時間帯は、特に定められていません。飲みやすいタイミングをご自身で決めておくとよいでしょう。

詳細はこちらの記事でも解説しています。
> 「妊婦が葉酸を飲む時間はいつがいいの?」

Q. 葉酸と注意すべき飲み合わせ・食べ合わせはある?

不妊治療などで使用するピルは、一緒に服用すると葉酸の効果が損なわれる可能性があります。また、張り止めの薬も葉酸の効果を弱める可能性があるため、服用時間を数時間ずらすなどの工夫が必要です。

食べ合わせで注意が必要な栄養素は特にありませんが、過剰摂取にならないよう、鉄分やカルシウムなどの栄養素とバランスのよい食事を心がけましょう。

詳細はこちらの各記事で解説しています。
> 「葉酸を飲んでいる時にピルを併用すると影響するの?」を読む
> 「妊婦が張り止めと葉酸を併用しても大丈夫?」を読む
> 「葉酸とカルシウムと鉄分を摂取する時の注意は?」を読む

妊娠や不妊についてお悩みなら六本木レディースクリニックへ

葉酸は妊娠を望む方や、妊婦の方にとって重要な栄養素のひとつです。特に妊娠初期に葉酸を摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを抑えてくれます。
さらに、妊活や体外受精などの不妊治療中の方も摂取が推奨されます。日頃の食生活の見直しはもちろん、サプリメントも上手に活用して葉酸を積極的に取り入れてみましょう。

六本木レディースクリニックは、一般不妊治療や体外受精を取り扱う不妊専門のクリニックです。患者さま一人ひとりに合った「オーダーメイド治療」を提供しています。不妊や体外受精についてお悩みの方は、当院へぜひご相談ください。


仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

ドクターのご紹介

経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産科婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
お問い合わせ 0120-853-999
院長 小松保則医師