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葉酸には結果的にアトピーを和らげる働きもあると言われています
肌が荒れ、治ったりまた荒れたりを繰り返すアトピーは、さまざまな原因によって引き起こされます。原因によっては、葉酸がもともと持つ働きがアトピーの緩和に役立つこともあるでしょう。
葉酸はアトピーの万能薬というわけではありません。しかしアトピーによいものを探しているのなら、葉酸サプリなどを試してみるのもよいでしょう。
葉酸の細胞分裂を促す働きが、アトピーに役立ちます
葉酸は細胞分裂の際、核酸などのDNAの合成に関わると言われています。体内の葉酸が豊富にあることで、細胞分裂が正常に、スムーズに行われるようになるのです。
アトピーの人の場合、肌が荒れ、なかなか治っていきません。しかし葉酸を十分に摂取していることで細胞分裂が速まり、新陳代謝が活性化すると考えられています。
新陳代謝により肌が生まれ変わる速度も上がるため、結果的に綺麗な肌へ治るのが早くなるでしょう。そのような意味で、葉酸はアトピー対策として役立ちます。
また葉酸は造血のビタミンとも呼ばれるほど、血液の生産と関わりが深い栄養素です。葉酸の働きとして有名なのは、ビタミンB12と協力して赤血球の合成を補助していることかもしれません。
このほかにも、実は葉酸は他のビタミンB群と協力して、たんぱく質の合成をサポートするため、たんぱく質からできる白血球の生産にも役立っています。白血球といえば体内の免疫機能に関わる存在です。
白血球が増えることで免疫機能が強化されるため、免疫機能のバランスがうまくとれていないアトピーの改善にもよいでしょう。また白血球と同じように、皮膚もまたたんぱく質から作られていくため、結果的にたんぱく質の合成を助ける葉酸は傷ついた皮膚のケアに役立つと言われています。
ストレスの緩和にも葉酸が役立ちます
葉酸は赤血球の合成を助けることから血行促進に役立ったり、リラックス作用のあるセロトニンの合成を助けることから自律神経の働きに関わったりするなど、心身のバランスを整えるのに役立つ作用があると言われています。なんらかのストレスを抱えていると自律神経が乱れがちです。
そのためストレスによってアトピーが悪化し、治りが悪くなっている場合などは、やはり葉酸が役立つでしょう。ちなみにストレスがたまるとかゆみが悪化する原因ともなるため、葉酸の摂取だけでなく、趣味などストレス解消の手段をたくさん持っておくこともアトピー対策としては大切です。
アトピーはさまざまな原因が重なって引き起こされると言われています。そのため葉酸だけを摂取したからといって必ずしも治るとは限りません。
また原因によって葉酸が効くこともあれば、効かないこともあります。アトピーで悩んでいるならば葉酸の摂取は1つの選択肢となるでしょう。
しかしその他の、乾燥対策や病院での治療などを怠らないことも重要です。葉酸だけを過信しすぎず、あくまでサポートの1つとして取り入れるのがよいでしょう。
葉酸の過剰摂取が子供のアトピーに繋がる可能性があります
アトピーとなるさまざまな原因のうちの1つとして、皮膚のバリア機能が低下している隙を狙って、ちり・ほこり・食べ物など、アレルゲンとなるものが体内に入ってしまうことが挙げられます。そしてこのようなアレルゲンに反応してしまう理由として、もともと本人がアレルギーになりやすい体質であるということも指摘されているのです。
体質的なものはどうしようもないのではないかと思われがちかもしれません。しかし実は子供が母親のお腹の中にいる時、妊婦が葉酸を過剰摂取していたのが原因の1つであるとの報告もあります。
1日900~1000µgの葉酸を妊娠中に摂取し続けることで、子供が小児ぜんそくなどアレルギーを起こしてしまうリスクが上がると言われています。もう産んでしまった後となるとどうしようもないことではあるのですが、妊娠中、あるいは妊娠を計画している段階であるならば、葉酸の摂取量に注意しましょう。
また自分自身がアレルギー体質で妊娠している場合も、とくに注意が必要です。葉酸は過剰摂取にさえならなければ、アレルギーのリスクは上がらないとも言われています。
上手に調整して生まれてくる子供を守りましょう。
(まとめ)葉酸がアトピーに効くって本当?
葉酸はアトピーを劇的に改善するというわけではありません。しかしアトピーはさまざまな原因から引き起こされるため、原因によっては葉酸が改善に役立つ場合もあるでしょう。
葉酸サプリなどを探してみましょう。
葉酸がアトピーによいと言われる理由の1つは、葉酸が細胞分裂を促すといわれることです。肌の生まれ変わりが早くなります。
またたんぱく質の合成を助けることから免疫機能の強化や、皮膚の再生などにも役立つと考えられます。
葉酸は自律神経を整えるのに役立ち、ストレス緩和物質の合成を助けます。ストレスが溜まっているとアトピーが悪化し、かゆみを感じることが多くなるため、葉酸でストレスに強い体を作りましょう。
葉酸以外に、他の手段も併用していくことが大切です。
葉酸が逆にアトピーに悪い影響を与えてしまう例として過剰摂取があります。妊婦時代に葉酸を過剰摂取していると子供がアレルギー体質になるリスクがあるため、アトピーのリスクも高まるでしょう。
1日1000µg以内の摂取に抑えましょう。