目次
体外受精では薬を使うことも多いためお酒はやめておいた方が安心です
健康な状態の方が多少お酒を楽しむくらいなら健康にも役立つといわれています。
しかし体外受精の治療中では薬を使っていたり検査を控えていたりすることも多く、とくに薬では飲み合わせに影響が出る可能性もあるのです。
絶対に飲んではいけないことはありませんが、体外受精に取り組んでいる間はお酒をやめておいた方が安心と言えます。
薬の作用が変化する恐れもあるためお酒を一緒には飲まないことです
体外受精の治療では経口薬や点鼻薬などさまざまな薬を使用するほか、体の状態を見て使う量を調整することも行われるためお酒の影響が出てくると十分な効果が得られない可能性があります。
そして薬を飲むと同時に注射の前後でお酒を飲んでいると薬の効き目が強くなりすぎて、思わぬ副作用が出てしまうことも心配されています。
体外受精での使用薬に限らず、薬を使う時は必ず飲酒を避けるよう言われていることであるため、体外受精の際にも薬とお酒は一緒に飲んではいけません。
それから体外受精では排卵誘発を行う場合がありますが、そのためには投与する薬の量を体調や周期に合わせて細かく調整しながら進めていくものです。
そのためお酒を大量に飲んでしまうと、薬が効きすぎたり効かなかったりと変化が現れ、計画どおりに排卵誘発が進まなくなる可能性もあります。
より多くの卵子を採取し、体外受精による妊娠の成功率を上げるための排卵誘発なので、それを妨げるということは妊娠率を下げてしまうことになります。
このことからも体外受精で妊娠を望むのなら薬とお酒を飲まないことはもちろん、治療の妨げにならないよう禁酒することがおすすめです。
お酒の飲みすぎは体にあらゆる影響を及ぼします
お酒は適度に飲むとリラックス効果や血行促進の働きがあると言われていますが、それは妊娠を考えていない状態でのことです。
妊娠中の方はお酒を飲まないよう厚生労働省からも注意喚起されているため、不妊治療を行い妊娠をのぞむときにはいつ妊娠しても不安がないようにお酒をやめておきましょう。
なかには妊娠を知らずにたくさんお酒を飲んでいたという方もおり、そのあと辞めれば大丈夫という噂もありますが、その場合の飲酒が胎児に影響を与えないとは言い切れません。
そして体外受精に取り組んでいる時、かなりの量のお酒を飲んでいるカップルはそれほどお酒を飲まないカップルよりも体外受精成功率が下がったというアメリカの研究報告があります。
このことからも大量の飲酒が体外受精の成功率に影響を及ぼすことがわかり、より高い成功率を望むのならお酒はやめておいた方がよいということになります。
体外受精の成功を目指して禁酒に取り組みましょう
お酒が大好きな方にとっては、いくら体外受精の成功のためとはいえ長期間我慢し続けることはつらいものです。
今回の体外受精が成功するかどうか待っている時には強くストレスを感じてしまうことも多く、お酒の力を借りたくなってしまうでしょう。
しかし大量のお酒を短期間に飲むことは体外受精の成功にメリットはないため、その他で楽しめるものを見つけておくことをおすすめします。
最近はノンアルコールドリンクも種類が豊富になっており、ノンアルコールビールやノンアルコール酎ハイなど、それまで味わっていたお酒の味に近づけられたドリンクを飲むこともできます。
アルコールが入っていないことで物足りなさを感じるかもしれませんが、企業努力により一層ビールなどの味に近づけて作られているため、自分の口に合う商品を見つけてみてはいかがでしょうか。
しかしお酒の味に近い物を飲んでいると我慢が余計に辛くなるという場合は、ノンアルコール飲料も含めて口にしないこともおすすめです。
そして計画が立っていると禁酒も進めやすくなるため、いつから体外受精の治療を始めるかを考えて、それに向けて少しずつ飲酒量を減らしていく方法もあります。
(まとめ)お酒をやめると体外受精は成功しやすくなる?
薬を使用していない健康的な体の方がお酒を楽しむことは問題ありません。
しかし体外受精治療中は薬の使用や検査を行うことから、お酒が影響しないとも限らないため、飲まないようにする方が安心です。
体外受精には経口薬・点鼻薬などさまざまな薬を使用しますが、お酒と一緒に飲むと効き目が強すぎたり半減したりしてしまいます。
注射の前後に飲酒をした場合も同じであるため、体外受精の治療を行うときはお酒は飲まないようにすることがおすすめです。
健康な状態で適度な飲酒はリラックスなどによいと言われていますが、それはあくまで妊娠を望んでいない場合のことです。
アメリカでの研究結果もあるように、妊娠を望んだ時からお酒をやめた方が体外受精の成功率は上がると期待されます。
体外受精ではストレスがたまることもあり、ついお酒を飲みたくなりやすいですが禁酒をおすすめします。
代わりにノンアルコール飲料などを飲んで気分を紛らわしてはいかがでしょうか。
飲酒量が多い方は治療開始前に徐々に減らしておきましょう。