体外受精の流産後には妊娠しやすいというデータがあります


受精卵を子宮へ移植し妊娠が成立しているため、子宮の環境は妊娠する力があると言えます。
流産の多くは受精卵に問題がありそれ以上成長できないことが原因のため、良い受精卵が移植されれば妊娠・出産の可能性が高くなります。

このことから流産後は妊娠しやすいということが言われるのです。
体外受精の成功率をより高めるためには卵子の質を高めることがおすすめです。

卵子の質をより高めることによって、次回の妊娠の期待が持てるでしょう。
生活習慣も卵子の質に影響を与えているため、健康的な生活を心がけましょう。

流産しても妊娠できたことで妊娠する力はあると言えます

体外受精で胚が子宮に着床しても流産することがあり、とても残念に感じてしまいますがそれは受精卵に問題があり、それ以上成長できなかったためです。
そのため流産したとしても妊娠したということは、妊娠する力のある子宮と言えるため、その後良い受精卵が着床すれば妊娠を継続し出産に至ることも期待できます。

実際、全く流産したことのない人に比べて、流産後の人の方が妊娠する可能性が2倍になったというデータもあるほどです。
流産後は妊娠しやすいという説はウワサとは言い切れないでしょう。

流産は薬などで止めることはできない

流産は受精卵の染色体異常などで起こるため、いくら安静を続けたり薬を投与したりしても防ぐことはできません。
せっかく体外受精で妊娠をしたのだからどうにかしたいと思っても、それ以上受精卵の成長が見込めないために流産してしまうのです。

不妊期間が長くなるとどうしても流産の回数は増えてしまいますが、子宮の環境は準備ができていると考えて前向きにとらえましょう。

流産を繰り返してしてしまう時は不育症の治療を考えましょう


1~2度の流産後であれば妊娠しやすいと言えますが、何度も流産を繰り返す時は不育症の可能性もあります。
不育症は女性の2~5%で起こると言われており、妊娠はできるけれど胎児が育たず流産や死産してしまうというものです。

この場合よい受精卵が着床して妊娠しても流産してしまい、流産が2回続くとその次も流産する可能性が高くなり不育症の疑いも高くなります。

不育症の原因

ひとつの原因で不育症が引き起こされるわけではなく、あらゆる理由が複合していることが多くなっています。

たとえば原因にはこれらのものがあります。

  • 染色体異常
  • 子宮形態異常
  • 内分泌異常
  • 凝固因子異常
  • 抗リン脂質抗体異常
  • 拒絶免疫異常
  • ストレス

以上のものなどが原因になる場合がありますが、これらのどれかひとつがあれば100%不育症になるということではありません。
それに同じ原因だけで何度の流産を繰り返すとも説明しきれず、複雑な原因により不育症が起きるのです。

また不妊症・不育症に悩んでいると大きな不安にかられることも多くなるため、その分ストレスを感じることも増え、不育症の要因のひとつになることがあります。

より体外受精の成功率をあげるために生活習慣を改善しましょう

卵子の質が高まるとよい受精卵ができる可能性が上がると期待されています。
そのため、卵子の質をアップさせるための生活習慣を実践してみてはいかがでしょうか。

以下のポイントを参考にしてみてください。

体を冷やさないようにする

体が冷えると血行が悪くなり栄養や酸素が全身に行き渡りにくくなるだけでなく、老廃物の排出もスムーズではなくなります。

血液の流れが悪くなるとさらに冷えを招いてしまい悪循環を繰り返すのです。
その結果、ホルモンの分泌など体の働きが乱れやすくなり、卵子の質にも影響しやすくなってしまいます。

体を動かしてストレス解消する

運動すると心拍数が上がって血流がスムーズになり、体も温まって体のあらゆる機能が整いやすくなります。
運動不足は体の不調を招く原因のひとつのため、適度に継続して運動するようにすると質のよい卵子をつくる役に立つと言えるのです。

それに体を動かすことはストレス解消にもなり、外を歩いたり集中してスポーツに取り組んだりすることで気分転換ができます。

(まとめ)体外受精の流産後は妊娠しやすいの?

1.体外受精の流産後には妊娠しやすいというデータがあります

体外受精後に流産しても、子宮は妊娠する力があると言えるので次回の妊娠にも期待が持てます。

より卵子の質を高めて妊娠・出産につながるようにするには、生活習慣を健康的なものへ改善することもおすすめです。

2.流産しても妊娠できたことで妊娠する力はあると言えます

妊娠できたということは子宮は妊娠できる状態にあると言えます。

実際に流産後は全く流産したことのない人の2倍妊娠しやすいというデータもあるので、体外受精で流産したあとは妊娠しやすい説はウワサとは言い切れません。

3.流産を繰り返してしてしまう時は不育症の治療を考えましょう

流産を繰り返してしまう時は、不育症の可能性があります。

この不育症の原因はひとつとは限らず、繰り返す流産の原因が毎回同じとも限りません。
また不妊症や不育症に悩む人は大きなストレスを抱えることも多く、このストレスも原因のひとつといえます。

4.より体外受精の成功率をあげるために生活習慣を改善しましょう

妊娠・出産に至るためには質の良い卵子も欠かせないので、良い受精卵にするためにも生活習慣を改善してみましょう。

たとえば血行を良くして体を冷やさないようにし、適度に定期的な運動をしてストレス解消することもおすすめです。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産科婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
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院長 小松保則医師