体外受精で妊娠後旅行へ出かけるなどは自由です


体外受精で胚移植をし妊娠に至った場合でも、妊娠が確定すれば日常生活や旅行によって流産することはまずありません。
しかしどんなことをしても流産しないとは言い切れず、もし流産した時に旅行へ行ったことを後悔するのであれば避けた方がよいかもしれません。

より不安の無い状態で、妊娠中に旅行を楽しみたいのであれば、安定期に入ってからにしてはいかがでしょうか。
妊娠中であることを考えたムリのないプランで出かけ、万が一の時のために保険証や通院先の診察券などを持って行くようにしましょう。

妊娠確定と診断されれば、ムリのない旅行で流産はしないでしょう

クリニックで体外受精によって妊娠をした場合でも、妊娠確定されれば普段の生活が原因で流産する心配はまずありません。
そのため旅行へ出かけることも、日頃から行っているような無理のない範囲あれば心配はないでしょう。

もしはじめての海外のように、旅行先で何かあった時対処に困ってしまう場合は、よく考えてから出かけることをおすすめします。
ですが旅行に出かけてから流産してしまった場合、あとになって旅行を後悔すると思う時は控えておいた方がよいかもしれません。

一般的に流産しやすい時期を避ける

流産しやすい時期は妊娠9週目までと言われているので、その時期を避けて旅行へ出かけた方が安心ではないでしょうか。
これは胎児の心拍が確認できて、不妊治療のクリニックから転院先を考えるくらいの時期です。

しかしもし流産してしまったとしても、受精卵の染色体異常が原因の場合が多いので旅行のせいだと思って落ち込まないよう過ごしましょう。

妊娠初期の不調がある時は無理しないことが大切です


体外受精からの妊娠でも自然妊娠でも、妊娠初期にはとくに吐き気や気持ち悪さ・下腹部の違和感や痛み・体のだるさなどの症状が出る可能性があります。
妊娠前は多少ムリをしても旅行を楽しめたかもしれませんが、妊娠中の不調がある場合に今までと同じように過ごせるとは限りません。

妊娠確定後にムリなプランの旅行をして体調を崩してしまうと、回復に時間がかかることもあります。
それに妊娠初期は周りから妊娠中であることが分かりづらいです。

旅行先では自分やパートナーと体へ配慮して行動するようにしましょう。
もし旅行へ出かけることが心配な時は、かかりつけの病院で医師と相談し、旅行に行っても大丈夫か診察してもらうのもよいでしょう。

妊娠中は保険証などを必ず持って行く

妊娠確定後、妊娠7週になると母子手帳がもらえるので、旅行先には保険証や受診中の病院の診察券、これまでの検査の経過がわかるものなどを一緒に持って行き、もしもの時に備えましょう。

また旅行先で急に出血した場合のために生理用ナプキンも少し持っていると安心です。

安定期に入ってから旅行に出かけると比較的安心です

妊娠して安定期に入ると胎盤が完成しており、ひとまず安心と言われますが、これは体外受精からの妊娠の場合も大きな違いはありません。
そのため安定期に入ると、妊娠初期に苦しんだつわりの症状が軽くなったり流産の可能性が低くなったりします。

体調が良くなってくるこの時期に旅行へ出かける妊婦さんも多いので、体調と相談して出かけてはいかがでしょうか。
安定期の旅行がおすすめの理由には、妊娠後期になるとお腹が重くて動きづらくなったり、臨月ではいつ出産が始まるかわからないため、あまり遠出ができなくなったりすることもあります。

しかし安定期に入ったからと言ってムリができるわけではないので、体の変化や赤ちゃんの様子をうかがいながら旅行のプランを立てましょう。

そして旅行先は休憩する場所があるか、トイレはどこか、緊急時連絡を取るために携帯電話が使えるかなどを考えて選んでおくと安心です。
また安定期の旅行であっても、母子手帳・保険証・かかりつけ病院の診察券などは必ず持って行きましょう。

(まとめ)体外受精で妊娠確定したあと旅行に行ってもいい?

1.体外受精で妊娠後旅行へ出かけるなどは自由です

体外受精による妊娠も妊娠が確定すれば旅行へ出かけたことで流産することはまずありません。

しかしもし流産した時旅行を後悔するのであれば、控えておくことをおすすめします。
妊娠中に旅行を楽しむのであれば、安定期に入ってからの方が安心です。

2.妊娠確定と診断されれば、ムリのない旅行で流産はしないでしょう

体外受精で妊娠が確定してもその後の生活を特に制限されることはありません。

ただ流産しやすいとされる9週目を避けるなど、旅行をするなら、慎重で賢明な行動が求められるのがこの時期とも言えるでしょう。

3.妊娠初期の不調がある時はムリしないことが大切です

妊娠初期では、つわりや下腹部の痛み・体のだるさなど不調が出ることがあります。

妊娠前のようにムリをすると後から心配になったり、回復に時間がかかったりすることもあるため、旅行をする時はムリのないプランで旅行中も体に配慮して楽しみましょう。

4.安定期に入ってから旅行に出かけると比較的安心です

安定期に入ると胎盤が完成し胎児が成長するための準備が整ったことになります。

そのためつわりなどの症状が軽くなることが多く、行動もしやすくなるでしょう。
妊娠後期になるとあまり遠出はできなくなるため、旅行するなら安定期がおすすめといえます。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産科婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
お問い合わせ 0120-853-999
院長 小松保則医師