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体外受精の胚移植後の妊娠判定日は2~3週間後が一般的です
体外受精後、妊娠判定を行うまで通常2~3週間程度かかります。
胚移植後は着床するまでに3~5日ほど要しますが、特別なことはせず普段通りの生活を送ります。
受精卵は胎盤を形成するための呼ばれる細かい根のようなもの(絨毛)を子宮内膜に生やしているため、日常生活を過ごす程度であれば着床率が変化することはありません。
胚盤胞まで培養してから胚移植することもあり、この場合は体外受精をしてから1日程度で着床します。
胚移植後の妊娠判定はホルモン濃度によって判定します
体外受精の胚移植後の妊娠判定は、尿検査や血液検査によって行います。
これはhCG(ヒト絨毛ゴナドトロピン)と呼ばれるホルモンの濃度を測定することで、妊娠の判定をするものです。
hCGは妊娠週数が進むにつれて分泌量が増えていくため、濃度の数値が判定の基準となります。
hCG濃度が正しく判定できるのが胚移植後の2~3週間後であるため、この期間に妊娠判定を行います。
尿検査よりも血液検査を採用するクリニックが多く、基本的にhCG数値が100mIU/mL以上になったときに妊娠と診断されます。
人によっては妊娠判定当日のhCG値がそれ以下であっても妊娠している場合もあり、数日後に再検査が行われることがあります。
早い人では胚移植後1週間ほどすると、妊娠初期特有の症状を感じるようになります。
妊娠判定日よりも前に結果が知りたいと思い、市販の妊娠検査薬を使う人も少なくありません。
妊娠検査薬を使用しても支障はありませんが、妊娠検査薬は尿中のhCG値が50mIU/mLで妊娠判定をし、クリニックでの検査よりも基準とする数値が低くなっています。
クリニックでは検査の正確さを重要視しているため、確実性のある100mIU/mLとしています。
胚移植後に妊娠すると妊娠初期症状が現れることがあります
胚移植後に妊娠すると、自然妊娠と同様に妊娠初期特有の症状が現れることがあります。
体外受精であっても、不調の表れ方に自然妊娠との違いは見受けられません。
着床している場合、次のような症状を感じることがあります。
- 微量の出血がある
- 胸が張り・痛みを伴う
- 倦怠感や眠気がある
- 腰痛・腹痛・頭痛など、身体のどこかに痛みを感じる
- ニキビや吹き出物などが出る
- 基礎体温が高い状態が2週間以上継続する
- おりものの色や量が変化する
- 吐き気を感じる
- 頻尿・便秘・下痢になる
- 食の好みが変化する
妊娠初期症状は別名「妊娠超初期症状」と呼ばれています。
妊娠超初期は、前回生理開始日からの32日間を指し、この32日間を妊娠週数で数えると妊娠0週~4週にあたります。
これらの症状はホルモンバランスが変わることによるものですが、妊娠初期症状を全く感じない人もいます。
風邪の症状に似ているため妊娠に気づかないケースもありますが、基礎体温によって妊娠しているかどうか判断することもできます。
気になる症状があれば、必ずクリニックを受診するようにしましょう。
規則正しい生活を心がけましょう
妊娠初期症状の表れ方は人それぞれですが、どんな症状であれ、妊娠中はムリをせず規則正しい生活を送ることが大切です。
真っ先に実践したいのが妊娠初期症状を感じたら、お酒とタバコは我慢することです。
お酒とタバコは流産のリスクを高め、母体だけでなく胎児の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
その他にも注意したいポイントがいくつかあります。
膣内を傷つける可能性があるため、移植当日はシャワー程度にしたほうが安心です。
最悪の場合、感染症を引き起こす恐れがあります。
ウォーキングなどの軽めの運動であれば問題ありません。
ただしフルマラソンや登山など、身体に負担がかかる動きは避けましょう。
精液に子宮を収縮させる作用があるため、胚移植後2~3日間は控えましょう。
着床を待っている間は必ず避妊をしてください。
(まとめ)体外受精の胚移植後の妊娠判定日はいつ頃?
体外受精後、妊娠判定を行うまでの期間は2~3週間程度となっています。
胚移植後はなるべく普段通りの生活をし、2~3週間経過した後で妊娠判定を行います。
胚移植後は着床するまでにおよそ3~5日かかります。
体外受精の胚移植後の妊娠判定は、ホルモン濃度の測定により行われます。
濃度を正確に判定できるのが胚移植後の2~3週間後であるため、この期間に妊娠判定を行うのです。
hCG数値が100mIU/mLを越えたとき、陽性と判断されます。
胚移植後の妊娠でも自然妊娠と同じく、妊娠初期症状が現れることがあります。
微量の出血やおりものの変化、倦怠感、食の好みの変化などが主な症状です。
自覚症状がない人もいますが、気になる症状がある場合はクリニックを受診しましょう。
妊娠初期症状の表れ方には個人差がありますが、妊娠中は無理をせず規則正しい生活を送るようにしましょう。
特に飲酒と喫煙は母体と胎児にダメージを与えかねないので、控えるようにしましょう。