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禁欲期間は短いほど体外受精の成功率は高まるといえます
禁欲期間は長いほどいい、と言われることがありますが、それは誤解です。
禁欲期間が長いほど、精子が濃くなり体外受精が成功しやすくなる、ということはありません。
反対に禁欲期間が長くなると、精子の質が低下し、体外受精は成功しにくくなります。
そのため禁欲期間は短い方がいいでしょう。
特に3日以上、禁欲期間があると妊娠率は低下するといわれています。
禁欲期間は3日以内が体外受精の成功率を高めます
体外受精の成功率を高めるには、禁欲期間は3日以内がいいとされています。
精子は毎日作られるため、禁欲期間が長いほど精子の数は増えるものの、古い精子は状態が悪くなり死んでしまいます。
そのため死んでしまった精子から活性酸素が発生し、精子にダメージを与えてしまいます。
さらに精子をつくる細胞にもダメージを与えるため、精子をつくる機能も低下します。
また禁欲期間の研究においては次のような結果が報告されています。
禁欲期間が1日と4日を比べると、精液量、精子濃度、全精子数は4日の方が多いが、抗酸化物質は1日の方が高いといった結果が出ています。
またDNAがバラバラになっている精子DNA断片率は1日の方が低い、という結果になり、このことから、質の良い精子や精液の環境は禁欲期間が短い方がいい、ということになります。
体外受精においては、禁欲期間が1日だと胚盤到達率は75%で、禁欲期間が長くなるほど胚盤到達率は低下するという結果が出ています。
また禁欲期間が短い方が良好胚盤胞も高い、運動率や正常携帯率も高い、という結果もあります。
禁欲期間が長いと、AIHの妊娠率が低くなるという結果も出ているのです。
禁欲期間が長いと免疫力も低下します
禁欲期間が長いと、精子がダメージを受け質が低下する、精子をつくる環境も悪くなる、というデメリットの他にも、さまざまなデメリットがあります。
長い期間禁欲期間をしていると、免疫力が低下するという研究結果が報告されています。
免疫力が低下すれば、風邪をひきやすくなったり、ウイルスに感染しやすくなったりします。
体力が低下すれば、気力の低下にもつながり、さまざまなことに対する気力がわかなくなることもあります。
また禁欲期間が長いと、ストレス解消ができないということもあります。
ストレスが溜まると、勃起不全や精子へのダメージにもつながり、体外受精の成功率も低くなってしまうでしょう。
長い期間禁欲期間を続けていると、体もそれに慣れてしまい、性欲に影響するホルモンの分泌量も減り、性欲減退などにつながります。
性欲が減退すれば、パートナーとの距離ができてしまう可能性もあります。
体が離れることで、心まで離れてしまうということも考えられます。
体外受精などの不妊治療はパートナーと一緒に乗り越えていくことが大事です。
そのためにも、禁欲期間は短くする方がいいでしょう。
禁欲期間が長いと活性酸素が増え精子がダメージを受けます
禁欲期間が長いと、活性酸素が増えて精子がダメージを受けます。
精子は活性酸素に弱いのです。
活性酸素は体内の細胞を酸化させ、老化を進ませてしまうものであり、活性酸素が増えると精子の運動性能を低下させると言われています。
精子の細胞膜は酸化されやすい不飽和脂肪酸でできていて、酸化ストレスから細胞を守る抗酸化酵素が少ないのです。
それはもともとの精子の性質であり、卵を目指して長い距離を泳ぐためなくなった性質だとも言われています。
活性酸素により、精巣内の細胞膜やタンパク質が酸化され、精子をつくる機能を低下させ、細胞膜が酸化されることで、精子の運動能力を低下させるのです。
さらにDNAが損傷されることで受精能力の低下、胚の発育不良、赤ちゃんの先天異常や発がんリスクの上昇、流産などを招く危険性もあると言われています。
活性酸素を増やさないためにも、禁欲期間は短く、体外受精を成功させるには3日以内にするといいでしょう。
また抗酸化物質が多く含まれる野菜や果物を積極的に摂るようにしましょう。
(まとめ)体外受精を成功させるには禁欲期間は短い方がいい?
禁欲期間が長くなると精子の質が低下し、体外受精は成功しにくくなります。
3日以上の禁欲期間があると妊娠率は低下しやすいため、禁欲期間は3日以内にした方がいいでしょう。
禁欲期間は長いよりも短い方がいいといえます。
体外受精の成功率を高めるには、禁欲期間は3日以内がいいとされています。
禁欲期間が長いと活性酸素が発生し、精子にダメージを与えるとともに、精子をつくる細胞にもダメージを与えるため、精子をつくる機能も低下します。
禁欲期間が長いと、免疫力が低下する、勃起不全や精子へのダメージにもつながる、というデメリットの他、性欲減退につながりパートナーとの距離ができてしまう可能性もあります。
体外受精を成功させるためにも、禁欲期間は短くすることが必要です。
禁欲期間が長いと、活性酸素が増えて精子がダメージを受け、精子の運動性能を低下させるほか、精子をつくる機能を低下させます。
さらにDNAの損傷で受精能力の低下、胚の発育不良、赤ちゃんの先天異常などを招く危険性もあると言われています。