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体外受精の採精は自宅もしくはクリニックの個室で行います
体外受精のために採精する場合、クリニックの個室を使うケースと自宅で採精したものを持ち込むケースがあります。
精子や男性はデリケートなので、ムリは禁物です。
男性がストレスなく精子を採ることができるほうを選択しましょう。
自宅で採精する場合は適切に管理して病院に提出しなければいけません。
採精方法や管理の注意点をよく聞いて指示に従ってください。
自宅で採精する場合は注意が必要です
体外受精を行うときは、できるだけスピーディーに精子を病院に提出しなければいけません。
クリニックの受精室や個室で採精すれば所要時間を心配する必要はないでしょう。
しかしクリニックでの採精だとストレスがかかって採精できないという男性も少なくありません。
男性心理や精子はストレスの影響も受けやすくデリケートです。
少しでも採精のストレスを減らすために自宅での採精も検討しましょう。
ただし自宅での採精は注意が必要です。
クリニックでも説明されるかもしれませんが、第一にコンドーム等は使用しないでください。
コンドームの中には殺精子剤が含まれていることがあります。
精子は直接容器に射出するようにしてください。
精子は温度変化にも弱いので寒い季節のときはタオルに包むなど冷えすぎないようにしましょう。
そして精子は光や直射日光にも弱いので遮光してください。
各クリニックによっても持ち込みまでの所要時間なども説明されます。
体外受精は夫婦で行うものなので、説明を受けるときにも夫婦でしっかり確認するようにしてください。
体外受精では自宅もしくはクリニックで採精します
体外受精は女性の卵子を取り出して、精子と受精させてできた受精卵を子宮に戻して着床を促します。
そのステップのなかで、男性が行うのが採精です。
体外受精は最初に卵巣を刺激して排卵を誘発するところから始まります。
卵子の成長が確認できたら採卵日を決定し、採卵当日が採精する日になります。
自宅で採精した精子を持参するか、もしくはクリニックの個室で精子を出して採精を行うのが受精までの主要なスケジュールです。
採精した精子は運動性の高い精子のみを取り出して、卵子と一緒にして受精させます。
その後受精卵を培養して子宮内に移植します。
体外に取り出した卵子は精子と出会わなければどんどん質が低下してしまいます。
そのため速やかに精子と受精させなければいけません。
もしも採卵当日に採精できない場合は、あらかじめ採精して冷凍保存する方法もあります。
さらに射精が困難なケースでは精巣や精巣上体から精子を取り出すことも可能です。
自宅で採精した場合であっても精子は体外で質が低下するので速やかにクリニックに持ち込みます。
病院までの距離や仕事のスケジュールなど心配事があるときは事前に相談しておきましょう。
精液検査ではどれだけの精子が元気に動いているのかがわかります
不妊治療というと女性が主体になって行うものというイメージがあるかもしれません。
しかしWHOの発表によれば男性にも原因がある不妊は全体の48パーセントにのぼるといわれています。
なかには男性不妊症の認識がなく、受診が遅れてしまうケースもあります。
男性の不妊原因を調べるために必要となるのが精液検査です。
精液検査では精液中の精子の数と運動率を調べることができます。
精液中に動いている元気な精子がどれだけいるか調べることで、妊娠の可能性を探ることが目的です。
総運動精子数は精液量に濃度と運動率を乗じて求めます。
検査機関によっても違いますが、この結果が500万以上であれば人工授精が可能といわれています。
精液検査はその日の体調などで変動やバラつきがあるため、1回の検査で傾向を見るのは困難です。
不妊治療を行ううえで精液検査は大切な情報になります。
不妊は女性の問題ではなく、夫婦の問題です。
不妊治療をスムーズに行うためにも、不妊治療時には精液検査を受けることをおすすめします。
(まとめ)体外受精の採精ってどうやるの?
体外受精をするときの採精は採卵日に自宅もしくはクリニックで行います。
クリニックの個室だと心理的負担を感じるという人は、自宅で採精してクリニックに持ち込みましょう。
採精方法や運搬管理に注意して、精子の質を落とさないようにしてください。
自宅で採精する場合は精子にダメージを与えずに運搬するよう注意しましょう。
採精時にコンドームは使えないほか、精子は温度変化や直射日光に弱い性質があります。
クリニックの説明をよく聞いて体外受精に臨みましょう。
体外受精は排卵誘発、採卵と採精、受精卵を移植のステップで行われます。
採精はクリニックの個室もしくは自宅で採精してから病院に提出することができます。
クリニックまでの所要時間なども考えてどちらにするか選択しましょう。
不妊治療で大切な情報が得られるのが精液検査です。
精液検査によって、元気に動く精子がどれだけいるか調べることができます。
不妊治療は夫婦がそろって行うものです。
男性不妊症の可能性もあるので、早めに受診と検査をしましょう。