体外受精でルトラールはいつまでも服用するわけではなく、妊娠8~9週目で終了になります


体外受精で陽性反応が出た場合でも、すぐにルトラールの服用が終了するわけではありません。
妊娠しやすくするために服用してきたルトラールですが、しばらくの間は、妊娠を継続しやすくするために服用を続けることになります。

そのため妊娠8~9週目頃まで服用を続けるケースが一般的です。
ルトラールは自己判断で服用を中止しないように注意しましょう。

妊娠8~9週目頃までは妊娠継続のために服用しましょう

体外受精の後、妊娠しやすくするために服用してきたルトラールですが、陽性反応が出た後も医師から服用終了が告げられないため、疑問に思う方も多いものです。
自然排卵の場合、排卵後の卵胞が黄体に変わり、黄体からホルモンが分泌され、受精卵が着床しやすい子宮内膜を作ります。

体外受精の場合、たとえ妊娠の条件が揃っても、黄体自体がないため、黄体ホルモンを分泌することができません。
そのため、これまでは妊娠しやすい環境を整えるために黄体ホルモンの代わりとなるルトラールを服用してきました。

妊娠初期のデリケートな時期もまた、妊娠を継続するために黄体ホルモンが必要になるため、陽性反応が出た後もルトラールを継続して服用し続けることになります。
陽性反応が出たからといって、自己判断でルトラールの服用を終了しないように注意しましょう。

ルトラールの服用を終了する時期は、妊娠の様子を見ながら医師が判断することになりますが、妊娠8~9週目頃まで服用し続けるケースが一般的です。
時期について不安がある場合は、あらかじめ聞いておくと安心です。

ルトラールの飲み忘れに注意しましょう


ルトラールは、1日1~6錠を1~3回に分けて服用します。
飲み忘れのないように注意することが基本ですが、忙しいときやイレギュラーなことが起こると、うっかり飲み忘れてしまうこともあります。

万が一飲み忘れてしまった場合は対処法を知っておくと安心です。
飲み忘れたことに気付いたときは、慌てずに飲み忘れてからどのくらい時間が経過しているかを計算します。
次にルトラールを飲む時間までどのくらい間隔があるかも計算します。
飲み忘れて経過した時間が、次までの間隔よりも短い場合は、飲み忘れに気がついた段階ですぐに飲むようにします。

反対に、次に飲む時間までの間隔のほうが短い場合は、1回飛ばして次の回で普段通りに飲むようにしましょう。
飲み忘れに気が付いても、慌てて2回分を1度に飲まないことが重要です。

飲み忘れてしまった場合の飲み方が不安なときは、飲む前に医療機関に電話などで指示をあおぐと良いでしょう。
うっかり飲み忘れてしまうことは誰にでもあることです。
飲み忘れてしまったこと自体よりも、心理的な負担の方が心配です。
ルトラールを飲み忘れてしまった場合でも、飲み忘れたことにショックを受けてイライラしたり、強いストレスにしたりしないように心がけましょう。

妊娠周期を重ねると胎盤からホルモンが分泌されるようになります

ルトラールを服用しているときは、時間や回数を守らなければならないため面倒だと思うことが多いものです。
しかし体外受精後から妊娠するまで飲み続けたルトラールを主治医から終了しましょうと言われると、不安になるという方も少なくありません。

妊娠8~9週頃になると、なぜ服用を終了するのでしょうか。
これまでは、黄体がないため黄体ホルモンを補う目的でルトラールを服用し続けてきました。
妊娠8~9週目頃になると、黄体からではなく、育ってきた胎盤の絨毛繊維からホルモンが分泌されるようになります。

胎盤からホルモンが分泌できるようになると、体外受精をした場合でもホルモンを補う必要がなくなるため、ルトラールを服用しなくても良くなるというわけです。
ルトラールの服用が終了するということは、妊娠も次のステップに入ったと言い替えることができます。

ルトラールの服用を終了する具体的なタイミングは、妊娠経過の様子を見て医師が判断します。
自己判断で服用を中止することのないよう気をつけましょう。

(まとめ)体外受精で妊娠後、ルトラールはいつまで服用する?

1.体外受精でルトラールはいつまでも服用するわけではなく、妊娠8~9週目で終了になります

体外受精の後、陽性反応が出てからも、妊娠8~9週目頃までは妊娠を継続しやすくするためにルトラールの服用を続けることが一般的です。

自己判断で服用を中止しないことが重要です。

2.妊娠8~9週目頃までは妊娠継続のために服用しましょう

妊娠しやすくするために服用してきたルトラールですが、陽性反応が出た後は、妊娠を継続しやすくするためにしばらくの間はルトラールの服用を続けます。

妊娠8~9週目頃まで服用するケースが一般的です。

3.ルトラールの飲み忘れに注意しましょう

飲み忘れた時は、経過した時間と次に服用するまでの時間がポイントです。

経過した時間が短い場合は、気が付いた時点で服用し、次の服用時間までの方が短い場合は、1回飛ばして次の時間に普段通りに服用します。
2回まとめて飲まないよう注意しましょう。

4.妊娠周期を重ねると胎盤からホルモンが分泌されるようになります

妊娠8~9週目頃になると、黄体からではなく胎盤の絨毛繊維からホルモンが分泌されるようになります。

胎盤から分泌されるようになると、体外受精の場合でもホルモンを補充する必要がなくなるため、ルトラールの服用が終了します。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産科婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
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院長 小松保則医師