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体外受精の結果はいつかというと14~16日ごろです
体外受精で胚移植が順調であれば、12日目でも陽性反応が出ることはあります。
しかし確実に結果を出すために、14~16日目に妊娠判定を設けているクリニックが多いようです。
妊娠していても尿中にhCGが十分でなければ、陽性反応は出ないことがあります。
いつ結果が出るのか待ち遠しいとは思いますが、決められた日に来院して妊娠判定してもらいましょう。
なお14日目という考え方は、胚移植から14日目ではありません。
採卵日を0日目として14日目のことです。
ホルモン補充を止めるか決める時期でもあります
15日目とは妊娠4週と1日のことです。
妊娠していない場合でも、判定日までホルモンを使用することになれば、生理は2~3日後にきます。
ホルモンを中止するかの目安ともなるため、妊娠判定日には決められた日時に来院するようにしましょう。
妊娠が確定していれば、妊娠8~9週までホルモン補充を続ける必要があります。
通常の胚移植では体外受精後の結果が出る日が前後しても、あまり影響はありません。
しかし凍結胚をHRT周期で移植している場合は、妊娠を継続するためにホルモン補充を続ける必要があるため、14日目あたりに検査することが大切です。
通常の移植であれば、ホルモン補充を止めても妊娠が上手くいかなくなる恐れはありません。
ところが凍結胚をHRT周期で移植している場合は、ホルモン補充を止めれば妊娠が上手くいかなくなり、流産に至ってしまうこともあるのです。
移植は2~5日程あるため、移植から考えると時期は少しずれます。
8分割ならマイナス1日、胚盤胞移植ならマイナス3日で考えてください。
詳しくは医師から指示された日を参考にしましょう。
妊娠したら出るホルモンはhCGです
体外受精で妊娠が成立すると、胎盤でhCGがつくられます。
hCGとは、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(Human chorionic gonadotropin)の略称です。
このホルモンが尿中に出てくるのは、妊娠4週目からとなります。
市販の妊娠検査薬や、病院で使う検査薬でも、hCGの量を測定し、妊娠の結果を調べています。
hCGは流産しにくい状況にするために働いているホルモンです。
エストロゲンとプロゲステロンの分泌を促し、子宮内膜を厚くして受精卵のベッドをつくります。
プロゲステロンの産生が最も多くなるのは、妊娠6週頃で、血中hCG濃度が一番高くなる時期とは時期がずれるのが特徴です。
hCGは男の胎児に対しても働きがあり、胎児精巣のテストステロン分泌を高めます。
これは、妊娠4か月頃にある性分化に関わる重要な働きのひとつです。
他にも子宮血管の拡張、子宮平滑筋の弛緩、リラキシン分泌の促進、胎盤や胎児副腎でのステロイド合成、母体の免疫抑制にも働いている物質です。
このホルモンの影響により、下腹部痛や膨満感などの不快感がある人がいます。
影響は個人差があるため、何も症状がない人もいます。
自分で妊娠判定をするやり方もあります
体外受精後には決められた日に受診することとなり、結果を調べます。
大体14日~16日目に検査することが多く、待ち遠しい方も少なくないでしょう。
早い場合では12日目で陽性反応が出ることもあるため、市販の妊娠検査薬を使って、事前に調べることもできます。
その場合は、hCG量が十分でなければ、妊娠していても陽性反応が出ないことを前提に調べましょう。
市販の妊娠検査薬は、尿をかけてしばらく待つと、終了サインが出ます。
判定窓にマークが出た場合は、妊娠している可能性があるといえるでしょう。
マークがはっきりとしない場合は、3日後にもう一度検査するか、受診日の検査日までお待ちください。
市販の妊娠検査薬は、妊娠しているかどうかを調べるだけです。
正常な妊娠かどうかを判定することはできないため、必ず指定された受診日に来院しましょう。
妊娠初期は赤ちゃんにとっても大切な時期で、早めに結果を知ることで、リスク対策ができます。
栄養管理に注意し、感染症予防や、レントゲンを避けるなどの対策ができるでしょう。
(まとめ)体外受精の結果はいつ?
体外受精の結果が出るのは、採卵から数えて14~16日目です。
これ以前でも陽性反応が出ることもありますが、hCGが十分な量でなければ妊娠していても陽性反応は出ません。
体外受精で14日目ころに結果を調べるのは、ホルモン補充を止めるか続けるかの判断にも使われているからです。
凍結胚でHRT周期での移植の場合は、ホルモン補充を止めると流産に至る危険性があるため、決められた日に判断します。
尿中のhCGと呼ばれるホルモンの量を測定することで、体外受精の妊娠結果がわかります。
このhCGは流産を防ぎ、胎児の性分化、子宮血管の拡張、子宮平滑筋の弛緩、リラキシンの分泌促進、ステロイド合成、母体の免疫抑制などの働きがあります。
体外受精で受診して結果を知る前に、自分で調べたいなら市販の妊娠検査薬を使いましょう。
早い段階で陽性反応が出ることもありますが、hCGの量が少ないと妊娠していても陽性反応が出ないこともあります。
早くに妊娠を知ることで、リスク対策ができます。