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体外受精で戸籍謄本が必要なのは夫婦確認です
体外受精で戸籍謄本が必要となる理由は、戸籍上の夫婦であるか確かめるためです。
初めて受診する際に持っていく必要があり、夫婦関係であることが証明された方に限り、体外受精をしてくれるところがあります。
事実婚の場合では、お互いに結婚している相手がいないか確かめるために使います。
ご夫婦であっても、姓が異なる場合も必要となるため注意してください。
体外受精はこれまで夫婦に限定されていました
体外受精で戸籍謄本の提出が必要となるのは、日本産科婦人科学会が定める倫理指針で、結婚している夫婦に限定することが望ましいとされていたからです。
その後、見直しが行われ、平成18年に「婚姻」という表現は残されたままで、夫婦である証明書類の提出については削除されました。
この改正では、体外受精は夫婦に対して行われるもので婚姻関係を明らかにしない経緯があったこと、体外受精の現場で法律の意味である婚姻の確認を行うことは困難なこと、患者さんのプライバシーに踏み込む恐れがあることなどが配慮されました。
現在の不妊治療の現場では、婚姻の確認を行わない医療機関も増えていています。
夫婦の多様性がみられており、婚姻を伴わず事実婚であるカップルも増えているからです。
これらのことを考慮したうえで、書類の提出を削除しても、適切に体外受精が行われると判断されました。
日本産科婦人科学会における見解では、現在戸籍謄本の提出は必要がないことになります。
それに合わせて、夫婦であれば戸籍謄本が不要なところもあります。
不妊治療の助成には婚姻の証明が必要です
体外受精で戸籍謄本の提出が必ずしも必要ではない医療現場もありますが、不妊治療の助成を受ける際には、婚姻の問題があるため注意が必要です。
たとえ医療機関が事実婚のカップルでの体外受精を認めていたとしても、お住いの地域で不妊治療に対し事実婚のカップルに助成しているとは限りません。
日本産科婦人科学会による倫理指針の変更に伴い、厚生労働省でも不妊治療の公費助成対象者に事実婚を含むか否かが検討されています。
不妊治療の助成は2015年だと約16万件もの利用があり、年々増え続けています。
事実婚も助成の対象にすべきか否かについてはさまざまな意見が出ており、家族のあり方が多様化する現代においては認めるべきという意見もあれば、父との親子関係を明らかにするため認知すべきという声もあります。
今後どのような内容に変わっていくかは、体外受精を利用するカップルなら、注意すべきだといえます。
事実婚でも体外受精ができる医療機関はありますし、戸籍謄本の提出が不要なところも利用が可能です。
書類を提出するのは面倒ではありますが、倫理上の問題があるため確認する必要があるのです
事実婚の場合は注意が必要です
今後は事実婚の場合でも、体外受精が行われるようになると考えられますが、治療を受けるためにはいくつか注意点があります。
体外受精を希望するカップルが未入籍の場合では、お互いが別の方と婚姻関係がないと証明されている必要があります。
また現住所が違う場合でも、事実婚であれば治療が受けられる場合があります。
事実婚である場合には、双方の戸籍謄本の提出が必要です。
これはお互いに別の方と婚姻関係にないことを証明する書類で、体外受精を希望するカップルが婚姻関係にあるか調べるためのものではありません。
住民票では必要書類となりませんから、必ず戸籍謄本を提出してください。
片方のみしか提出できない場合は、別の方との婚姻がないことの証明にはならないため、体外受精を受けることはできません。
戸籍謄本を提出するのは、人工授精前までです。
体外受精においては排卵誘発剤を使用する前までとなるため、注意しましょう。
なお提出する書類は、発行後3か月以内、1年以内など指定があるため、その指示に従ってください。
体外受精を希望される方は、受診前に市町村役場に出向き、必要書類を揃えましょう。
(まとめ)体外受精では戸籍謄本が必要?
体外受精で戸籍謄本が必要となる理由は、夫婦であることを確認するためです。
事実婚の場合や、夫婦で姓が異なる場合も提出が必要となります。
夫婦でないと体外受精ができないかどうかは、クリニックにより異なります。
体外受精で戸籍謄本の提出が必要なのは、日本産科婦人科学会が定める倫理指針に、夫婦である証明となる書類提出が記載されていたからです。
平成18年に婚姻という文字は残されたままで、書類提出の部分が削除されています。
体外受精で戸籍謄本が不要になったことに対し、不妊治療の助成も事実婚を認めるべきか協議されています。
年を追うごとに不妊治療を受けるカップルの数は増えており、事実婚も助成の対象にすべきという声もあれば、父親の認知が必要という声もあります。
体外受精を受ける事実婚のカップルは、治療を受ける前に戸籍謄本の提出が必須です。
お互いに別の方と婚姻関係にないことを証明する必要があります。
書類が提出されなければ、治療を受けることはできません。