体外受精の採卵日は10~14日くらいです


体外受精の採卵日は、月経開始から10~14日ごろです。
卵胞が成熟するまでの期間は個人差があるため、これ以外の時期に採卵することもあります。

一般的なモデルケースとしては月経開始から13日目が採卵日となり、27日が妊娠判定日です。
仕事を続けながら体外受精する夫婦もいますから、この日程を目安にスケジュールを立てておきましょう。

体外受精の流れを知っておくと安心です

体外受精の場合は採卵日だけでなく、何度か受診が必要となりますから、大まかな受診の流れを理解しておきましょう。
そのほうが仕事を続けながら体外受精を受ける方でも、スケジュールを立てやすくなります。
体外受精を決めたら、できるだけ夫婦一緒に受診します。
医師から体外受精のやり方やリスクについてなどの説明があるため、よく確認しておいてください。

初診では女性の診察があり、内診、超音波検査、血液検査が必要です。
男性は、感染症の検査と血液検査が必要になります。
検査は2週間程度で結果が出てくるため、その頃に診察を受けます。

検査内容をもとに詳しい体外受精のやり方を決めるため、スケジュールもこのタイミングでわかります。
採卵を希望する周期では、月経3日前に受診する必要があります。
卵巣の状態や子宮内膜症がないかチェックし、採血やホルモン検査を行ったのち、体外受精の治療が始まります。

治療が始まったら、月経周期の前半で一度受診します。
卵胞が十分育っているかを確認するためです。
育ち具合を見て具体的な採卵日が決まります。
採卵日について大まかな日程を予想しておくことはできますが、確実なのは卵胞チェックの後でしょう。

採卵の流れを把握し注意点を踏まえておきましょう


体外受精の採卵日はどのような流れとなるのか、把握しておきましょう。
採卵日の前日は21時より、水以外食べたり飲んだりしてはいけません。

当日は麻酔をかける必要があるため、誤飲を防ぐためです。
採卵当日は顔色がわかるように、メイクはしない状態で来院する必要があります。

爪は短く切り、アクセサリー類も外しましょう。
当日は麻酔をかけるため、自転車や車の運転は避けてください。
車で来院される方は、夫婦で来院するとよいでしょう。

当日は指定時間までに来院し、遅れないようにしましょう。
採卵前に着替えるという場合もありますし、麻酔をかける場合には点滴をすることがあります。
採卵は超音波のガイドに基づき行います。

手術にかかる時間は5~20分程度で、麻酔をかけた方はその後2時間ほど安静を保つ必要があります。
採卵の方法ですが、膣から細い管を入れ、超音波モニターを見ながら採取をします。

卵胞から卵胞液ごと採取すると、卵子が採れるという仕組みです。
使用する麻酔は寝たまま採取が可能な静脈麻酔が多く、卵が少ない場合では局所麻酔や無麻酔で行うこともできます。
麻酔の方法は本人の希望も聞きながら決めることが可能です。

当日は夫婦での来院が必要です

体外受精の採卵日には媒精をさせるため、夫婦での来院が必要です。
媒精とは体外培養環境で、受精させることをいいます。

受精させる方法は、卵子に精子をふりかける体外受精と、顕微鏡下で受精させる顕微授精が利用可能です。
顕微授精は1つの卵子に1つの精子を直接入れる方法で、精子の数が少ない場合や、運動能力がある精子が少ないときに利用されています。

受精させた翌日には、受精の確認を行います。
受精卵は受精すると細胞分裂を繰り返し、胚となっていきます。
そのまま培養させると5日目には胚盤胞まで成長します。

どの段階で受精させるかは、初期胚移植か胚盤胞移植でも変わります。
初期胚移植とは採卵から2~3日までの胚を用いるもののことで、胚盤胞移植は5~6日経過した胚盤胞を用いて移植する方法です。

胚盤胞移植は、子宮に着床する直前まで細胞分裂が行われた状態で、その胚を移植するというものです。
胚移植は、細いチューブを子宮内に入れ、胚を静かに移植するという方法で行います。

移植する胚は原則として1個までですが、35歳以上の方は2個まで胚を移植することが、日本産科婦人科学会により決められています。
詳しくは、施術を行う医師や医療機関の方に確認してみると良いでしょう。

(まとめ)体外受精の採卵日は何日ごろ?

1.体外受精の採卵日は10~14日くらいです

体外受精の採卵日は、月経開始から10~14日目ごろです。

卵胞が育つまでの期間は個人差があるため、多少ずれることもありますが、一般的なサイクルではこの日数で採卵をおこなっています。

2.体外受精の流れを知っておくと安心です

体外受精を利用するのであれば、大まかな流れを把握しておくと良いでしょう。

初診時には詳しい説明や検査がおこなわれ、体外受精を始める月経3日前に受診する必要があります。
途中で卵胞の成長具合を検査し、その後に採卵日が決まります。

3.採卵の流れを把握し注意点を踏まえておきましょう

採卵前日の21時以降は水以外の飲食が禁止されています。

当日は麻酔をしますから、顔色などを確認する必要があるため、メイクはしないで来院してください。
また麻酔をかける場合は、採卵後2時間ほど休む必要があります。

4.当日は夫婦での来院が必要です

体外受精の採卵日には、同時に媒精もおこなうため、夫婦一緒の来院が必要です。

受精させる方法は、卵子に精子をふりかける方法と、顕微鏡下でおこなう方法があります。
胚をどこまで熟成させるかは、治療方針によって異なります。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産科婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師