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体外受精の着床に成功するとオリモノが増えることがあります
体外受精の過程で着床に成功すると、オリモノの量が増えることがあります。
受精卵が着床したことで身体は妊娠状態へ変わるからです。
オリモノには膣内に細菌が侵入するのを防ぐ役割があり、妊娠時期はオリモノの量が増える傾向にあります。
ただしオリモノの量の変化には個人差があります。
オリモノの量が増えたから妊娠した、増えないから妊娠していない、などと、オリモノの量の変化だけで判断することはできません。
着床するとオリモノに変化がある可能性があります
オリモノの量は生理周期に合わせて変化し、排卵前にもっとも多くなるのが一般的です。
そして妊娠に至らなければ減っていきますが、妊娠した場合はそのままオリモノの分泌量が減らなかったり、量が増えたりすることがあります。
排卵後から生理に向けては通常はオリモノの量が減ります。
しかし妊娠したことで身体が通常の状態とは異なるので、オリモノの量にも変化が出ると考えられます。
オリモノには体外からの雑菌が侵入するのを防ぐ役割もあるため、分泌量が減らないことは自然なこととも考えることができます。
体外受精の場合、着床しやすいタイミングで胚移植を行います。
無事に着床した場合、オリモノに変化が出る可能性があります。
しかしオリモノの変化には個人差がありますので、オリモノが増えたから必ず着床に成功したと判断することはできません。
受精卵が着床した場合、着床出血が起きることがあります。
そのため着床した後のオリモノには、微量の血が混じって茶色っぽくなることがあります。
着床出血にも個人差があるため、これも一概にいうことはできません。
病気によってオリモノが変化することがあります
オリモノは病気によって異常な状態になることがあります。
どのような状態が異常なのかを知っておき、素早く対処することが大切です。
たとえばオリモノが白く濁り、カッテージチーズのようなボロボロとした状態のものが多く出る場合、カンジダ膣炎にかかっている可能性があります。
カンジダはカビの一種です。
カンジダ膣炎になると痒みも伴います。
同じようなオリモノで発熱や下腹部の痛みを伴う場合、卵管炎や子宮内膜炎の可能性もあります。
灰色がかった白色で魚が腐ったようなニオイがし、水っぽいオリモノが多く出る場合、細菌性膣賞の可能性があります。
膣内の細菌バランスが崩れて起きるものです。
膣内には細菌の侵入や増殖を防ぐ自浄作用があります。
オリモノはその自浄作用に大きく関係しています。
正常に分泌されているオリモノは、女性の身体を守るのに大切なものです。
そのためオリモノが気になるからといって、ウォシュレットのビデを使いすぎたり、石鹸で洗いすぎたりするのは良くありません。
本来備わっている自浄作用が失われて、何らかのトラブルを起こすリスクを高めてしまうと考えられます。
茶色いオリモノには血が混じっている可能性があります。
着床に成功した場合や排卵時、生理の前後にも起きることですが、それ以外に不正出血が起きている可能性があります。
不正出血の陰には子宮の病気が隠れていることもあるため、血の混じったオリモノが続くときには医師に相談することをおすすめします。
オリモノは女性の生理周期に関係があります
通常は健康な状態であればオリモノの量や状態は生理周期に合わせて変化します。
生理が終わる頃にオリモノの量が増えていき、排卵に合わせて量がもっとも多くなるとされています。
オリモノの状態は無色透明なものか白く半透明な状態になります。
排卵期には多少血が混じることもあります。
排卵期を過ぎると、オリモノの分泌量のピークも過ぎて量が減っていきます。
オリモノは白濁とした粘りのある状態です。
生理の前になるとオリモノの量が増え、ニオイがきつくなっていきます。
このようにオリモノの量が生理の周期で変化するのは、オリモノに妊娠を助ける作用があるからだと考えられています。
オリモノは普段は膣の潤いを保ち、外からばい菌が入るのを防ぐ役割があるとされます。
そして排卵時期にオリモノがきちんと分泌されていると、精子が入りやすい状態になるといわれています。
そのためオリモノの量が少ないと、妊娠しにくいと考えられています。
オリモノの分泌には2種類ある女性ホルモンのうち、卵胞ホルモンの関わりが大きいとされています。
エストロゲンとも呼ばれる女性ホルモンです。
卵胞ホルモンの分泌量が増える時期に、オリモノの分泌量も増えているのです。
体外受精の場合に限らず、オリモノの状態や分泌量は女性の身体が妊娠しやすい状態かどうかを知る一つの目安となります。
ちなみにオリモノの量やにおいなどは個人差があります。
他人と比べようにも比べにくいものなので、普段から自分のオリモノの状態を気にしておくとよいでしょう。
(まとめ)体外受精とオリモノは関係ある?
体外受精の治療過程で、着床に成功するとオリモノの量が増える可能性があります。
オリモノは膣内に細菌が入るのを防ぐ役割があり、妊娠時期には増える傾向があるのです。
オリモノの量の変化には個人差があり、一概に増えるとは限りません。
着床することで身体に変化が起こります。
着床すると本来オリモノが減るタイミングに、分泌量が増えることがあります。
オリモノの変化には個人差があり、それだけで着床が成功したかを判断することはできません。
病気になることでオリモノが変化する可能性があります。
オリモノの量が異常に増えるなど、いつもと違うときには早めに対処することが大切です。
またオリモノは膣内の自浄作用に必要なので不必要に洗わないようにしましょう。
オリモノの分泌量や状態は、生理周期に大きく影響しています。
生理が終わる頃にオリモノが増えていき、ピークは排卵期前後とされています。
オリモノには妊娠を助ける役割があるため、排卵に合わせて増えると考えられます。