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40歳で体外受精を行った場合の妊娠成功率は約10~30%です
体外受精の成功率は年齢が上がるにつれ下がっていきます。
40歳の場合は妊娠成功率は約10~30%だとされていますが、40代の場合後半よりも前半の方が妊娠成功率は高めです。
ただし人それぞれによって症例も原因も異なり、確実に正確な数値であるとは言い切れません。
40歳を超えても妊娠している人は多くいることを覚えておきましょう。
40代は他の年代よりも妊娠成功率が低めです
妊娠の成功率は、不妊治療の治療法ごとに算出されたものや、年代別に算出されたもの、またそれぞれを合わせて算出されたものなど、様々なデータがあります。その中には、年代ごと体外受精での妊娠成功率のデータももちろんあります。
体外受精での妊娠成功率は、20代で75%程度・30代前半で60~70%・30代後半では40~50%・40歳を境に数値は少し落ち、40代では10~30%と言われています。
体外受精では、年齢を重ねるごとに成功率が徐々に落ちていくことが分かります。
この数値は、体外受精初回における妊娠成功率だということも留意すべきポイントです。
たしかに年齢を重ねるごとに成功率は下がるのですが、○%と言われる数値が必ずしも正確だと断言できるかというとそうではなく、不妊の原因や症例によっても数値は変動すると考えられます。
ただ一般的に言われる数値というだけであって、ナーバスに捉えすぎない方がよいでしょう。
芸能人の妊娠の話題を取り上げても分かるように、30代後半~40代で妊娠し、出産している人もたくさんいるということを忘れないようにしましょう。
卵子の数の減少や卵子の質の低下も影響します
卵子はどんどん新しいものが作られる精子とは異なり、生まれた時に卵子を育てる素となる原始卵胞の数が決まっています。
生まれた時の数を最大とし、排卵や自然消滅で卵子の数は成長とともに減少していきます。
生まれた時に卵子の素はもうすでに存在しているため、人が年齢を重ねるのと同じ様に卵子も年齢を重ねていきます。
25歳の時に排卵した卵子は、25年経過した卵子です。
40歳の時に排卵した卵子は、40年経過した卵子です。
卵子が年齢を重ねるということは、他の身体と同じくその年齢分、老化していると言えます。
老化した卵子は、卵子としての機能が衰えてきます。
具体的には、通常であればキレイに半分に分かれるところが、偏りが出ることで染色体の数に異常が現れるなどがあります。
染色体数に異常がある場合は着床しにくい、着床しても流産しやすいなどといったことに繋がります。
もちろん卵子の数の減少や質の低下だけが40歳不妊の原因ではありません。
様々な原因や症状があり複雑に絡んだ結果が不妊だという理解も必要です。
40歳になると不妊治療の方向を見定めることが大切です
40歳を境に、体外受精での妊娠の成功率が他の年代に比べて落ち幅が大きくなります。
一口に40代と言っても、40代前半と40代後半とでは妊娠成功率にも差があります。
40代の1年は他の年代の数年に当たるといっても過言ではないほど、不妊治療を進める上で非常に重要な意味を持ちます。
体外受精にチャレンジする際でも、20代では自然な排卵のタイミングを待つことも可能ですが、40代で卵巣機能が衰え始めたことで排卵しにくくなっている場合も考えられます。
そういった場合は排卵誘発剤で卵巣を刺激しながら行う必要が出てきます。
20代に適した治療法を選んでも40代では妊娠の成功率が上がらない可能性があります。
反対に、体質や年代に合った治療法であれば妊娠の成功率を上げられる可能性があります。
不妊治療は、不妊の原因を探り、それに対処していくことの他に、その人の体質に合った方法を選ぶ必要があります。
それだけでなく、妊娠の成功率を高めるためには、それぞれの年代に合った治療法で的確に治療を行うことが重要です。
40歳になると、より一層医師とコミュニケーションを図り、不妊治療の方向を見定めて進んでいきましょう。
(まとめ)40歳の体外受精での妊娠成功率は何%?
40歳の体外受精での妊娠成功率は10~30%と言われています。
ただしクリニックによってもその数値は大きく異なるなど様々な要因で、正確な成功率を算出するのは難しいものです。
年齢を重ねるごとに体外受精での妊娠の成功率は低下し、40代では10~30%という数値が一般的に言われる数値ですが、必ずしも絶対的な数値であるとは言い切れません。
不妊は個人差が非常に大きく、原因や行ってきた治療によっても数値は変動します。
卵子の数は生まれた時に決まっており、年齢と共に減少します。
また卵子は他の体の機能と同じく、年齢を重ねることで老化します。
卵子の数の減少や老化による質、機能の低下は40代不妊の原因のひとつと言われています。
不妊治療は原因を探し原因に対処する治療法を選んだり、個人差の大きい体質面を考えながら治療を進めたりする必要があります。
年齢による治療の向き不向きもあるため、40歳になると、体質や症例だけでなく年代にあった治療法を行うことが大切です。