安定期に入ってから報告する人が多いといえます

晩婚化が進む現代、不妊治療を受ける方も増えてきています。時間、費用、身体への負担も多い不妊治療において、励まし支えてくれる友人は心強いものです。

しかし、同時期に不妊治療をする者同士で自分が先に妊娠した場合、友人への報告を躊躇してしまう方も多くいるようです。この記事では、妊娠報告の適切なタイミングや、妊娠をどう伝えるべきかについてご紹介します。

妊娠報告は安定期になってから

妊娠報告は、安定期と呼ばれる妊娠12週目以降に報告する人が多いといえます。妊娠12~15週が安定期と呼ばれており、つわりからも解放されています。体調もよくなり、妊娠が安定することから、妊娠の報告をする人が増える時期です。

特に自然妊娠ではなく体外受精などの不妊治療の場合は、妊娠が判明したあとでもリスクがあるため、安定期まで待つとよいでしょう。安定期に入る前の妊娠初期には、次のようなリスクがあります。

流産するリスク

妊娠初期は不安定なため、流産するリスクがともないます。妊娠の15〜20%程度は流産する可能性があるといわれているため、決してまれなことではありません。妊娠初期は胎盤が完成しておらず、赤ちゃんも小さいため不安定です。妊娠初期は不妊治療でも自然妊娠でも、変わらず流産のリスクがあるため、安定期に入るまで待つのが無難です。

高齢出産の場合のリスク

不妊治療で体外受精を利用する方は、高齢出産となる方も少なくありません。年齢が高くなると流産の割合が増加するため、安定期に入るまで妊娠はまだ確定していないと考える方もいます。体外受精などの高度生殖補助医療に対し、妊娠率や流産率を比較した数値を見ると、確かに年齢とともに数値が上昇しています。

妊娠率より流産するリスクの方が上がる年齢とは、39歳前後です。
30歳では妊娠率が39.8%・流産リスクは17.3%で妊娠率のほうが高くなっています。35歳では妊娠率は36.1%・流産リスクは21.0%です。それが39歳になると妊娠率が27.4%・流産リスクは30.5%と逆転しています。

自然妊娠と体外受精の流産する確率を比べてみると、自然妊娠が15%・体外受精は20%でやや上昇します。高齢出産の場合は流産リスクが高くなるため、妊娠報告は安定期を迎えてからがよいでしょう。

不妊治療中の友人に報告すべき?

妊娠報告は安定期に入ってからがベストですが、友人への報告は複雑な気持ちを抱いてしまいます。報告することで、相手を傷つけてしまうのではないか、友人関係が崩れてしまうのではないかと、不安になる方も多いでしょう。

妊娠報告のタイミングや報告内容は、相手との信頼関係によって大きく変わるといえます。

仲のよい友人だからこそ報告しよう

仲のよい友人で、現在も連絡を取り合うような関係であれば、妊娠を報告した方がよいでしょう。気を遣って伝えられずに、人づてに相手が妊娠を知ったら、逆に傷ついてしまうこともあります。仲のよい友人であればあるほど、報告がなかったこと、気を遣われたことに傷つく人も多いでしょう。仲のよい友人だからこそ、直接報告してみてはいかがでしょうか。

普段の会話で子供の話は控える

妊娠報告をうけた方のなかには、内心複雑な気持ちになったり、悲しくなったりする方もいらっしゃいます。最初の報告はするべきですが、そのあとは普段の会話で子どもの話は避けた方がいいかもしれません。これから生まれてくる赤ちゃんのための準備や環境を整えたり、自然と子どもの話題になりがちです。

しかし不妊治療中のご友人は、費用や通院、治療による身体への負担、先の見えない不安でネガティブになっている方もいるでしょう。そういった気持ちに寄り添う意味でも、妊娠を伝えたあとは子どもの話は控えた方がよいかもしれません。

自分の心と身体を大事にしましょう

不妊治療中の友人の不安やネガティブな気持ちも、同じ経験をしてきたからこそわかるものです。しかし友人に気を遣うあまり、自分の心と身体を大事することを忘れてはいけません。妊婦にはさまざまな身体の変化があり、ストレスがかかるのはよくないとされています。妊娠初期はつわりもあり、流産のリスクがあります。安定期に入ったとしても、注意すべき点は多々あります。まずは健康に赤ちゃんが出産できるように、心も身体も大事にすることが大切です。

安定期に入ってから注意したいこと

安定した妊娠が1つのゴールとなります。
しかし妊娠はまだ始まったばかりですから、無事に出産するために日常生活のことに注意するようにしましょう。特に高齢出産の場合は、流産のリスクをできるだけ取り除く対処が必要です。流産の51%は染色体異常から起因しており、それ以外の多くは原因不明です。実際の原因がよくわかっていない部分もあるため、体外受精を受けた方本人も体調を整えるようにしましょう。
安定期に入る妊娠12週までは、子宮を冷やさないようにしながら、血流を整える対策が必要です。

妊娠13週を超えると安定期に入り流産のリスクが少なくなりますが、同じように子宮への血流を阻害することは避けて、お腹の張りに注意してください。妊娠23週以降は赤ちゃんの成長に必要な栄養補給が必要となります。
体外受精で高齢出産となる方は、安定期に入るまでは長距離の移動を避けるのが無難です。合わせて立ちっぱなしの仕事や、長時間座る法事などでも注意してみましょう。

冷えやすい環境での職場復帰は、血流を悪くし赤ちゃんへの酸素や栄養補給がいきわたらない可能性があります。これらの対策は医学的な根拠はありませんが、できるだけ流産を防ぐために対処できることです。

安定期に入ったら妊娠生活を楽しめます

安定期に入ってくると、つわりが終わる時期です。妊娠12週ではまだつわりがある人もいますが、そろそろおさまってきて、つわりで食欲がなかった方も食事が美味しくなります。安定期には胎盤も完成して、気分がよければ少しずつ運動ができるようになります。出産にはある程度の筋肉を付けておきたいため、ウォーキングなどを取り入れて、体を動かすようにしましょう。

妊娠中でも取り組みやすいのが、マタニティスイミングやマタニティヨガです。
呼吸の使い方もマスターできて、妊娠中のスポーツとして取り組みやすいでしょう。産院でも妊婦さん専用のエクササイズやヨガ教室などを開いています。出産に必要な体力づくりが覚えられ、同じころの妊婦さんと知り合うチャンスです。

多くの場合は安定期から参加をすすめており、参加できるものがないか調べてみてください。最近は夫婦一緒で参加できるマタニティスクールもあります。安定期に入れば旅行を楽しめるようになります。ゆったりと過ごせる旅行プランが向いており、子どもが生まれる前に旅行を楽しむことが可能です。

身体の冷えや過度な激しい運動、バランスのよい食事に気を付けて、マタニティライフを楽しみましょう。

不妊治療は実績のある六本木レディースクリニックへ

妊娠初期は流産のリスクがあり、高齢出産となるとさらにリスクが高まります。妊娠報告は、流産の可能性が低くなる安定期を迎えてから報告するのがよいでしょう。また妊娠報告のタイミングやどこまで話すかは、相手との信頼関係によって大きく変わります。不妊治療中のご友人がいる場合は、気持ちに寄り添いながら伝え方を考えてみるとよいかもしれません。とはいえ、健康に出産ができるように、自分の心や身体を第一優先に大切にすることを忘れないようにしてください。

不妊治療には先の見えない不安が付きまといます。妊娠を成功させるためにも、信頼のおける実績のあるクリニックを選ぶことが重要です。なかなか結果がでず、辛い思いをしている方は一度様子を見たり、他のクリニックへ転院するというのも1つの手です。

六本木レディースクリニックは、不妊治療に特化したクリニックで、多くの治療実績があります。無理なく通院ができるように治療計画を立て、ゴールまでサポートしてくれます。不妊治療に不安を感じている方や、なかなか不妊治療の成果が出ない方は、まずは相談してみてはいかがでしょうか。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

ドクターのご紹介

経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産科婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
お問い合わせ 0120-853-999
院長 小松保則医師