現代人が口にすることの多い加工食品には、食材が持つ本来の栄養素が十分に残されていません。加工や調理、保存の過程で大切なビタミンやミネラルなどの微量栄養素が失われてしまうからです。加工食品をとる機会の多い現代人は、慢性的な栄養欠乏状態といえるでしょう。
サプリメントについて
妊娠に至る第一歩は、全身の健康を維持し生殖機能を向上させることにあります。しかし、現代人は食生活や生活習慣が乱れがちで、栄養の偏りから不妊につながりやすい環境にあります。そのため、サプリメントを活用して栄養バランスを整えることは不妊治療にも有効です。ここでは不妊におけるサプリメントの役割や当院で採用しているサプリメント、そして使用上の注意などをご紹介いたします。
不妊治療におけるサプリメントについて
妊娠に近づくためには、男性も女性も生殖機能を高める必要があります。
ストレスの増加やエアコンによる体温調節機能の低下、基礎体温の低下等からくる、生活環境の乱れや、糖質や脂質の取りすぎによる栄養バランスや食生活の乱れ、カロリー過多なども不妊の要因になることが心配されています。
当院では、食生活の乱れを補う方法の1つとして、サプリメントをご用意しております。
当院で採用しているサプリメント一覧
ベースサプリメント ~妊活中の全ての方に~
サプリ名 | 働き | 価格 |
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葉酸は、DNA、タンパク質合成に欠かせない栄養素で、妊活中は女性の生涯で最も葉酸が必要な時期です。 | 90粒入り1日3粒 | |
ビタミンDが不足すると、着床しにくくなったり、胎盤形成が不十分になるという報告が、近年増えています。 | 30カプセル入り | |
女性の膣内(子宮内)環境をケアする機能性表示食品として日本で初めて認められた乳酸菌サプリメントです。 | 30カプセル入り |
働き 葉酸は、DNA、タンパク質合成に欠かせない栄養素で、妊活中は女性の生涯で最も葉酸が必要な時期です。
エレビットは、日本の妊活女性に必要な葉酸800μgと、ビタミン・ミネラル等の栄養素がバランスよく配合されており、妊娠前からの継続摂取が推奨されています。
●妊活中、妊娠中の全ての女性に価格 90粒入り1日3粒
(30日分) 4,980円働き ビタミンDが不足すると、着床しにくくなったり、胎盤形成が不十分になるという報告が、近年増えています。
逆にビタミンDが十分に保たれていると、妊娠率・出生率が高い傾向にあるという研究結果があります。
日本人の妊婦の90%にビタミンD欠乏が認められるとの臨床報告があり、不足しやすいビタミンとされています。
※ご自身のビタミンD濃度は採血にて調べることができます。
●ビタミンDが不足している方に価格 30カプセル入り
1日 1~2カプセル
(約30日分) 850円働き 女性の膣内(子宮内)環境をケアする機能性表示食品として日本で初めて認められた乳酸菌サプリメントです。
GR-1/RC14という膣内(子宮内)環境に適した2つのラクトバチルス乳酸菌が含まれ、子宮内フローラの維持・改善さらには妊娠率の向上が期待されます。
●かゆみ・おりもの・におい、繰り返すカンジタ症などの悩みがある方に
●子宮内の善玉菌(ラクトバチルス)が少ない方に
●子宮内膜炎がある方に
>子宮内環境を調べるにはコチラ価格 30カプセル入り
1日 1カプセル
(30日分) 4,200円 お得な
まとめ買い価格3袋:11,940円
6袋:22,800円※2023年4月~
機能性サプリメント ~なかなか結果が伴わない方に~
サプリ名 | 働き | 価格 |
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ラクトフェリンは人哺乳類のミルクに含まれているタンパク質です。 | 90カプセル入り | |
L-アルギニンには、子宮内膜を厚くする効果や妊娠率を高める効果が期待できる、という研究結果が報告されています。 | 126粒入り | |
DHEAは男性ホルモンや女性ホルモンの元になるホルモンの一種で、卵巣機能不全に効果が期待されています。 | 90カプセル入り | |
レスベラトロールは赤ワインやブドウの皮、ピーナッツの赤皮に豊富に含まれるポリフェノールの一種です。 | 30カプセル入り | |
ミオイノシトールは果物や豆類、ナッツ類に豊富に含まれる水溶性のビタミン様物質です。 | 60包入り | |
男性専用サプリメントです。 | 60カプセル入り |
働き ラクトフェリンは人哺乳類のミルクに含まれているタンパク質です。
正常な子宮内環境は90%以上が善玉菌(ラクトバチルス乳酸菌)で満たされている状態です。ラクトフェリンを摂取し悪玉菌を減らし善玉菌を増やすことで、妊娠率の向上が期待できます。
●子宮内の善玉菌(ラクトバチルス)が少ない方に
●子宮内膜炎がある方に
※直接的に善玉菌を補給するココラクトと、間接的に善玉菌を増やすラクトフェリンの併用により、より効果的に子宮内環境をケアすることができます。
>子宮内環境を調べるにはコチラ価格 90カプセル入り
1日 3カプセル
(30日分) 4,980円働き L-アルギニンには、子宮内膜を厚くする効果や妊娠率を高める効果が期待できる、という研究結果が報告されています。
●子宮内膜が薄い方に価格 126粒入り
1日 3~9粒
(14~42日分) 9,720円働き DHEAは男性ホルモンや女性ホルモンの元になるホルモンの一種で、卵巣機能不全に効果が期待されています。
●卵が育ちにくい方、少ない方に
※ご自身のDHEA濃度は採血にて調べることができます。
※DHEAの内服には医師の指示が必要です。
※妊娠中や授乳中の摂取は禁止されています。価格 90カプセル入り
1日 1~3カプセル
(30~90日分) 3,410円働き レスベラトロールは赤ワインやブドウの皮、ピーナッツの赤皮に豊富に含まれるポリフェノールの一種です。
強い抗酸化作用を持つことから、卵巣機能低下の予防や卵子の質の改善が期待できます。
●加齢による卵子の質の低下がある方に
※採卵後や排卵後などの着床の時期や、妊娠中の摂取はお控えください。価格 30カプセル入り
1日 1カプセル
(30日分) 4,320円働き ミオイノシトールは果物や豆類、ナッツ類に豊富に含まれる水溶性のビタミン様物質です。
ホルモンバランスをサポートして、排卵や月経リズムを整える働きがあり、卵子・胚の質の改善も期待できます。
●PCOSや卵巣機能の低下により成熟卵が少ない方に価格 60包入り
1日 1~2包
(30~60日分) 7,560円働き 男性専用サプリメントです。
コエンザイムQ10には、強い抗酸化作用があるため、精子が受ける酸化ストレスを軽減する働きがあります。
●精子の質の改善を求める方に
>男性の検査についてはコチラ価格 60カプセル入り
1日 1~2カプセル
(15~30日分) 8,640円
サプリメントで妊娠に至るまでに必要な栄養素を補う
ビタミン・ミネラルは、体外から取り入れる必要があり、欠乏すると健康の維持が困難になるため、私たちにとって必須の栄養素です。各栄養素にはそれぞれ役割があります。栄養素は単体では働かず、欠乏した栄養素があると他の栄養素もうまく働かなくなってしまいます。
私たちの身体は食べたものからつくられており、栄養不足の状態では健康な精子や卵子をつくることは困難です。不妊を解決するには、良質な精子と卵子が受精し、着床する子宮も正常に機能していなければなりません。そのためにも、まず栄養状態を改善する必要があります。
サプリメントの正確な名称はDietary Supplement、つまり「栄養を補助する食品」を意味しています。食事だけでは不足しがちな、妊娠に至るまでに必要とする栄養素を補給するのが、不妊治療におけるサプリメントの役割です。
当院で扱っている、エレビットは葉酸含有量が800μgとなっており、母体が必要とする葉酸の血中濃度を妊娠の早い時期から維持することを目的とした製品です。当院では上記の他にも、妊娠前後に不可欠な葉酸に特化したサプリメントや、体内循環を高めるもの、卵子の質の向上に特化したものなど多数取扱いがございます。また、必要に応じて患者様のお身体に合わせたサプリメントをご提案いたします。普段の食生活やサプリメントについてのご不明点等がございましたら、お気軽にご相談ください。
サプリメント使用の注意点
サプリメントは治療に使用する医薬品とは違います。医薬品は病気に対する効果が確認された化学物質として製造されますが、栄養補助食品であるサプリメントの多くは天然物から抽出された成分を濃縮したものです。そのため、身体に対する影響は比較的穏やかですが、過剰に摂取した場合は健康を害するおそれがあり、その点では医薬品と同様の注意が必要です。
普通の食品なら摂取し過ぎることがなくとも、錠剤やカプセルといった形状のサプリメントは、たやすくとり過ぎてしまうおそれがあります。特に妊娠前後では、多めに摂取するべき栄養素と控えるべき栄養素の量やバランスが通常とは異なるため、一層の注意が必要です。不妊治療中は、自己判断で新たにサプリメントの摂取を開始することは避け、まずは医師や薬剤師、管理栄養士などの専門家に相談してください。
サプリメントに関するよくあるご質問
サプリメントに関して、患者さまからよくいただく質問についてお答えいたします。
サプリメントと薬は併用できますか?
サプリメントは医薬品ではなく食品ですが、食品のなかにも薬と一緒にとることで薬の効果や副作用に影響を与える組み合わせがあります。たとえば、グレープフルーツは肝臓で医薬品が分解されるのを妨げるため、医薬品とグレープフルーツの併用は薬の副作用を強める危険があります。
特に妊娠中には、ビタミンAを始めとする脂溶性ビタミンや、カフェイン、カルシウムなどのミネラル、ハーブ類などに注意が必要です。不妊治療中に限らず、どのようなサプリメントでもできる限り薬との併用は避けるべきです。薬を服用している方がサプリメントを使用する際は、必ず医師や薬剤師など専門家にご相談ください。
サプリメントの服用による副作用は起こりませんか?
医薬品とは少し違いますが、サプリメントでも副作用のような健康被害がおこる可能性はあります。サプリメントで健康被害を起こす要因には、
- 過剰摂取
- 薬や他のサプリメントとの飲み合わせ
- アレルギー
- 有害物質の混入
- 医薬品成分の混入
などがあります。
特に症状が重く注意が必要なのは有害物質や医薬品成分の混入です。過剰摂取や飲み合わせは自分が注意していればある程度は防げますが、有害な成分の混入は見ただけではわかりません。ネット販売などで製造者のよくわからないサプリメントを購入したり、使用したりすることは避けましょう。また、アレルギーのある方は商品パッケージのアレルゲン表示をよく確認してください。
皮膚症状や下痢、頭痛などなんらかの身体症状が出た場合や、なんとなく自分には合わないと感じたときにはすぐに使用を中止し、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
サプリメントは毎日服用しますか?
サプリメントは薬ではなく栄養補助食品ですから、必要なときに摂取すればよく、必ずしも毎日摂る必要はありません。規則正しく栄養バランスの取れた食事を、自分に見合った適切な量を摂れていれば、本来サプリメントは不要なものです。サプリメントを摂っているからといって安心せず、バランスの取れた食事を摂ることを心がけましょう。
監修医師紹介
- 経歴
- 帝京大学医学部付属溝口病院勤務
- 母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
- 国立成育医療研究センター不妊診療科
- 緑風荘病院 血液浄化療法センター
- 六本木レディースクリニック勤務
- 資格・所属学会
- 日本産科婦人科学会 専門医
- 日本産科婦人科学会
- 日本抗加齢医学会
- 日本産科婦人科内視鏡学会
体外受精・不妊治療の六本木レディースクリニック